皆さん、こんにちは。
トランプ米政権が発動を検討する中国からの輸入品2,000億ドル分への追加関税をめぐって思惑が交錯しています。米アップルは腕時計型情報端末「アップルウォッチ」を含む幅広い製品が悪影響を受けるとの意見書を通商当局に提出したと報じられました。トランプ大統領はアップルに対して、関税の影響を避けたいならば、生産を中国から米国に移管せよとツイッターに投稿しました。その投稿に関しては市場関係者に警戒感がでたようです。トランプ米政権が中国との貿易摩擦緩和に向けた閣僚級会議の再開を打診したようですが、協議再開については、トランプ大統領はツイッターで「我々には交渉を妥結させなければならないといったプレッシャーは無い。あるのは中国の方だ」と投稿しました。交渉の先行き不透明感はあるものの、対中強硬派のライトハイザー米通商代表部(USTR)代表らではなく、国際協調派のムニューシン財務長官が交渉をリードすると報道があり、米中間の貿易摩擦が回避されると期待感が浮上しました。その一方で、トランプ大統領が2,000億ドル相当の中国製品に関税を上乗せする追加制裁の発動を指示したとの報道が出ました。ムニューシン米財務長官らが貿易摩擦緩和に向けた協議再開を模索する反面、制裁を継続する意向も示したようです。
米中貿易摩擦の解決の糸口が見えにくいなか、米国の経済指標は安定した内容となっていました。米労働省が発表した8月の卸売物価指数(PPI)は、全体、コアともに前月比0.1%の低下となりました。8月の消費者物価指数(CPI)は季節調整済みで前月から0.2%上昇し、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は0.1%の上昇となり市場予想を下回りました。米商務省が発表した8月の小売売上高は前月比0.1%増となり市場予想を下回りましたが、7月分を当初発表の0.5%増から0.7%増に上方修正されました。また、米連邦準備制度理事会(FRB)発表の8月鉱工業生産が0.4%増と3カ月連続プラスとなりました。9月のミシガン大学消費者景況感指数も100.8と市場予想を上回り、堅調な経済指標となりました。これらを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した全国12地区の連銀景況報告(ベージュブック)では、景気は8月末にかけて「緩やかなペース」で拡大し、順調な経済活動が概ね継続していることが確認されました。それによると、労働市場は引き続き広い職種で逼迫し、雇用と賃金は控えめながら緩やかに拡大しているとのことでした。一方で複数の地区でトランプ政権が仕掛けた輸入制限に伴う追加関税適用を受けて主に製造業の原材料価格の上昇が続いているとのことでした。今月の25、26日両日で金融政策会合(FOMC、米連邦公開市場委員会)が行われますが、今年3回目となる利上げの決定を後押しする材料となったようです。
欧州中央銀行(ECB)も13日に定例理事会を開催し、10月から国債などの資産購入額を現在の半額の月150億ユーロに減らすと決定しました。景気や物価の情勢に異変がなければ12月末に購入額をゼロにし、予定通りに量的緩和を終了するとのことです。欧米が金融緩和からのテーパリング(出口戦略)に舵を切っており、今週行われる日銀の金融決定会合の行方にも注目が集まります。また、「トルコショック」の余波で新興市場の景気後退が懸念されるなか、注目されていたトルコ中央銀行の金融政策決定会合が13日に開催されました。結果は主要な政策金利である1週間物レポ金利を6.25%引き上げ年24%とし、エルドアン大統領の意に反して大幅利上げを実施しました。一先ず懸念は後退しましたが、今後も大統領の中銀への介入が警戒されますので注意が必要です。
引き続き米国と新興市場の二極化が続いていますので、移動平均線大循環分析にてステージの動向をしっかりと見ていきましょう。
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週間の概況
◆注目イベント
9月19日(水)未定(日本)日銀金融政策決定会合
9月19日(水)08:50(日本)8月貿易統計
9月19日(水)15:30(日本)黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
9月19日(水)17:00(ユーロ圏)7月経常収支
9月19日(水)17:30(英国)8月消費者物価指数
9月19日(水)18:00(ユーロ圏)7月建設支出
9月19日(水)20:00(米国)MBA住宅ローン申請指数
9月19日(水)21:30(米国)4-6月期四半期経常収支
9月19日(水)21:30(米国)8月住宅着工件数
9月20日(木)17:30(英国)8月小売売上高指数
9月20日(木)21:30(米国)新規失業保険申請件数
9月20日(木)21:30(米国)9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
9月20日(木)23:00(ユーロ圏)9月消費者信頼感
9月20日(木)23:00(米国)8月景気先行指標総合指数
9月20日(木)23:00(米国)8月中古住宅販売件数
9月21日(金)08:30(日本)8月全国消費者物価指数
9月21日(金)15:45(仏国)4-6月期GDP、確定値
9月21日(金)16:30(独国)9月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)16:30(独国)9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)17::00(ユーロ圏)9月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)17:00(ユーロ圏)9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)21:30(加国)7月小売売上高
9月21日(金)21:30(加国)8月消費者物価指数(CPI)
9月21日(金)22:45(米国)9月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)22:45(米国)9月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月21日(金)22:45(米国)9月総合購買担当者景気指数(PMI、速報値)
9月24日(月)17:00(独国)9月IFO企業景況感指数
9月25日(火)08:50(日本)日銀・金融政策決定会合議事要旨
9月25日(火)14:00(日本)7月景気先行指数・改定値、7月景気一致指数・改定値
9月25日(火)22:00(米国)7月住宅価格指数
9月25日(火)22:00(米国)7月ケース・シラー米住宅価格指数
9月25日(火)23:00(米国)9月リッチモンド連銀製造業指数
9月25日(火)23:00(米国)9月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
※今週は日銀の金融決定会合に注目です。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。
チャート分析による銘柄診断
日経225分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
第1ステージ
第1ステージは上昇期です。
◆今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値24,238円 安値22,388円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
NYダウ分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
第1ステージ
第1ステージは上昇期です。安定上昇となっています。
◆今後を読み取る鍵
短期移動平均線と帯の関係に注目していきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、更に帯に傾きが出て間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は、短期移動平均線が帯を下抜けてきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値26,835ドル 安値24,994ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
小次郎講師のVトレーダー養成講座
先週は、ある銘柄を1,000円で買ったとし、ロスカットは900円、利益確定は1,300円と決めました。
今週は“事前設定方式”の効果をいくつかのケースに沿って検証してみようと思います。
【ケース1】
買いエントリーの後に価格は上昇しました。ところが、1,300円まで届かずに失速。結局、ロスカットラインで手仕舞うことになりました。
【ケース2】
買いエントリー後、価格は運良く1,300円まで到達。その後すぐに天井を打つという展開です。これなら大成功。
1,300円をつけたときに手仕舞えます。
【ケース3】
買いエントリー後に価格は1,300円まで上昇したため手仕舞いし、利益を獲得しました。ところが、その後も価格はスルスルと上昇を続け1,700円まで到達しました。
このトレードは成功でしょうか、それとも失敗でしょうか。利食いをせずに買いポジションを維持し続ければ大きな利益が獲れたはずです。ところが硬直的なルールに固執したため、手にできるはずの利益を逃すことになりました。ですからケース3も失敗です。
以上のように考えると、目標価格を決めて正解だったのはケース2だけであることがわかります。
では、利益確定はどのような考え方に基づいて実行するべきでしょうか。次週その辺りを掘り下げてみましょう。
移動平均線大循環分析の見方(簡易版)
移動平均線大循環分析とは?
3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ(優位性)が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。
<移動平均線大循環分析>
ステージとは?
3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。
売買チャンス
ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ(優位性)があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。
帯
移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯(おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。
帯による分析
帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。
- ※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA(指数平滑移動平均線)を利用しています。