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米国株のイスラム暦アノマリーは一味違う

2016/03/28

イスラム暦(ヒジュラ暦)のアノマリーが日本株に存在する可能性が確認できたので(2016年3月14日付け本コラム参照)、米国株に関しても同様なアノマリーが存在しているのかどうか調べてみました。

結果は、日米共通だったのが「イスラム暦6月(2016年は3月10日〜4月8日)に関しては日米株とも下落しやすい」こと、「直近20年に関してはイスラム暦9月のラマダンは騰落率と無関係」であることと、「イスラム暦10月上旬(2016年は7月6日〜7月15日)は下落しやすい」というものでした。異なる点は、日本株でみられた「イスラム暦1月上旬に株価が堅調」という現象は米国株に当てはまらなかった」ことと、「米国株はイスラム暦8月上旬(2016年は5月8日〜5月17日)は上昇しやすい」という興味深いものでした。

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(おさらい)TOPIXのイスラム暦アノマリー

イスラム暦は西暦622年をヒジュラ暦元年とした太陰暦です。月の満ち欠け(29.53日)を基にしているので、30日間の月と29日間の月が交互にあり、1年は354日または355日です(30年に11回閏年)。また、イスラム暦では太陽暦とのズレを修正しないので、毎年、西暦では11日ほどイスラム暦の新年が早まります。

オイルマネーの動向が注目されるようになってから、「断食月のラマダン中は売買が低調となるので株が下がる」、「イスラム暦新年の最初の10日間はオイルマネーの買いが入るので株が上がる」などと市場関係者の間でもっともらしく言われることもありました。先日の検証では、日本株(TOPIX)に関しては以下が確認できました。

◎イスラム暦6月にTOPIXは下落することが多い
◎ラマダン(イスラム暦9月)はTOPIXの騰落率に統計的な有意は確認できず
◎イスラム1月上旬はTOPIXが上昇しやすい
◎S&P VIXが高い日が多い年はTOPIXが下がる日が多くなる

※今回、米国株のイスラム暦アノマリーとの比較のために追加検証した結果、「日本株はイスラム暦10月上旬は下落しやすい」ということも分かりました。

米国株のイスラム暦月別リターン:イスラム暦6月は軟調、ラマダンは無関係

図1はイスラム暦各月の米国株(S&P500)の日次騰落率の平均値を1991年〜1995年(図中黄色グラフ)、1996年〜2005年(図中緑色グラフ)、2006年〜2016年2月(図中青色グラフ)で表したものです。まず、全期間を通じてみると、イスラム暦1月、7月〜9月が堅調となっていることに加えて、長期上昇トレンドにあった米国株では、総じて下げている月が少なかったといえます。

さらに、データが古すぎると経済構造が変化してしまっている恐れがあるため、直近20年(1996年1月〜2016年2月)に限定してイスラム月のリターンに統計的な有意差があるか調べてみました。その結果、過去20年を見ると平均して下落していたイスラム暦6月は、1日当たり0.11%S&P500 が下落する傾向にあることが分かりました(信頼度90%)。これは同期間の日本株(TOPIX)でも確認されている現象で、「イスラム暦6月は日米株ともに軟調となりやすい」といえそうです。

一方、図の平均値をみた限りでは上昇傾向があるように思えたイスラム暦の1月、7月〜9月には統計的に有意な傾向は確認できませんでした。ラマダン(イスラム暦9月)は、日本株(TOPIX)と同様に米国株(S&P500)でも影響が確認できなかったことになります。

図1:S&P500のイスラム暦月別リターン(1991-2016.2)

※ロイターデータよりeワラント証券が作成

“荒れ年”でも米国株は下がるとは限らない!

図2は1996年〜2016年を、S&P VIX指数が高い日が多い年(1997年〜2003年、2007年〜2011年、2016年、以下「荒れ年」)とそれ以外の年に分けて、イスラム暦各月の日次の平均騰落率を比べたものです。

日本株(TOPIX)では荒れ年のパフォーマンスが目に見えて低下し、統計的にも有意な関係がありました。しかし、米国株(S&P500)では様相が異なっています。似ているのは「荒れ年のイスラム暦6月のパフォーマンスが悪い」ことだけで、荒れ年でもS&P500は意外にしっかり上昇していたことが分かります。統計的にもS&P500の騰落率と「荒れ年」に有意な関係はなく、意外な結果となりました。言い換えれば、相場の変動が大きい年でも米国株は下がるとはいえないことになります。

図2:荒れた年でも米株は“粘り腰”(S&P500, 1996-2016.2)

※ロイターデータよりeワラント証券が作成

米国株はイスラム暦8月上旬に上昇、10月上旬は下落か?

日本株(TOPIX)で確認できた「イスラム暦1月の最初の10日間は高い」現象について、オイルダラーがイスラム暦新年に動き出すと考えるなら、米国株でも同様の現象が観測されるものと予想されました。しかし、検証結果はちょっと違っていました。

図3は、イスラム暦各月を上旬(1〜10日)(図中青色グラフ)、中旬(11日〜20日)(図中茶色グラフ)、下旬(21日〜30日)(図中黄緑色グラフ)の3区間に分けて、S&P500の直近20年間の平均騰落率を見たものです。平均値を見ると、堅調なのはイスラム暦1月上旬と中旬、3月中旬、8月上旬、9月中旬、11月下旬で、逆に軟調となるのは6月上旬と中旬、10月上旬、11月上旬、12月上旬のようでした。

そこで、細かく分類することで観測点が少なくなる懸念はあったものの、それぞれの時期とS&P500の騰落率に、統計的に意味があるか調べてみました。その結果、「8月上旬は1日あたり0.19%上昇(信頼度90%)、逆に10月上旬は0.27%下落(信頼度97%)となる傾向がある」ことが分かりました。1月上旬を含めそれ以外には有意な結果は得られませんでした。

図3:イスラム暦8月上旬は高く、10月上旬は安い?(1996.1-2016.2)

※ロイターデータよりeワラント証券が作成

投資に活かすなら

米国株(S&P500)のイスラム暦アノマリーについて今回分かったのは以下の5点でした。

◎イスラム暦6月(2016年は3月10日〜4月8日)とイスラム暦10月上旬(2016年は7月6日〜7月15日)は日米株とも共通して下落しやすい
◎米国株はイスラム暦8月上旬(2016年は5月8日〜5月17日)は上昇しやすい
◎断食月であるラマダン(イスラム暦9月)は日米株とも無関係
◎イスラム暦新年の最初の10日間は米国株は無関係(日本株は上昇傾向)
◎VIXが高い日が多い年でも米国株は下がるとはいえない(日本株は下落)

まず、米国株の騰落率との関係が確認できなかったラマダンとイスラム暦1月上旬に関しては、市場の噂に惑わされないことと、これを主張する情報源の信頼性を疑ってみることができそうです。また、相場が荒れている年(S&P VIX指数が高い日が多い年)でも、米国株にはアップサイドがあることになり、FOMCや雇用統計発表前といった大イベント前の投資ポジションは、NYダウや米国個別株のコールとプットの両建てが有効と考えられます。
また、毎年ではないものの軟調となりやすいと思われるイスラム暦6月とイスラム暦10月上旬にはキャッシュポジションを増やしたり、NYダウプットを保有するメリットが多いといえます。
さらに、半年アノマリーでは下落傾向にあることが多い5月であっても、2016年は米国株が堅調となりやすいイスラム暦8月上旬と重なる時期(2016年は5月8日〜5月17日)には、NYダウコールの満期が短くレバレッジが高い銘柄での短期トレーディングも一案と思われます。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 チーフ・オペレーティング・オフィサー 土居雅紹(どい まさつぐ)

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