トランプ政権への期待感からダウ・ジョーンズ工業株価平均は3/1に21,000ドルを突破しましたが、ヘルスケア法案の採決断念を契機に、政策実行力への懸念が高まり、その後はじりじりと値を下げる展開が続いています。今後もトランプ政権の動向で株価が大きく変動する可能性があり、展開の読みづらい相場が続きそうです。
不透明な相場を乗り切るためには、著名な投資家の考え方を参考にするのも一手かもしれません。世界的に有名な投資家ウォーレン・バフェット氏は自身が考案した指標(バフェット指標)を用いて市場の過熱感を見ていると言われています。百戦錬磨のバフェット氏が重視している指標ともなれば、頭の片隅に置いておいても良いかもしれません。
そこで本レポートではバフェット指標を用いて米国株式市場の過熱感を簡単に分析すると共に、シナリオ別に投資対象を検討してみました。eワラントであれば上昇局面だけでなく、下落局面においても利益の獲得を狙うことができます。この機会に是非eワラントのお取引をご検討ください!
米国株は高値警戒? |
バフェット指標は、「上場株式の時価総額÷その国のGDP」で求められます。「各国の株式の時価総額は、長期的にその国のGDPに収斂する」という前提の下に立てば、指標が100%以上(=時価総額>GDP)であれば割高、100%未満(=時価総額<GDP)であれば割安と判断することができます。
下図はバフェット指標で米国株を見たものです。
出所:米国商務省およびロイターよりeワラント証券投資情報室
1990年代後半〜2000年には、米国株式を中心としたバブル(ITバブル)が発生し、バフェット指標は一時143%という高い値をつけました。2000年代中盤のサブプライムバブルは不動産を中心としたバブルでしたので、103%と小幅な過熱にとどまっています。ただ、どちらもその後に大幅な株価下落を伴っていることから、バフェット指標がプラスとなった際にはその後の下落に注意しておいたほうがよさそうです。
では現在はというと、2013年に100%を越えて以降、2016年末時点で126%とバフェット指標で見るとサブプライムバブルを超える高い値で推移しているのがわかります。さらに、2017年にどの程度GDP成長が進むかはわかりませんが、仮に前年比2%程度の成長であったと仮定すると、2017年3月末時点の時価総額で計算すると130%超となります。指標上は既に警戒ゾーンに入っているといえるでしょう。
ただし、ITバブルの時は100%以上をつけた年が5年間続いていることから、今回の米国株高がもうしばらく続く可能性もあります。その場合でも、過熱感が去った後には大幅な下落を迎える可能性がありますので、トレンドの転換を十分に注視しておいたほうがよいでしょう。
投資に活かすのであれば |
米国株式相場の急落があると考えるなら
指標に素直に従うのであれば、米国はバブル経済状態にあり、米国株は遠くない将来に急落が起こる可能性があると考えられます。
個別株をメインに投資を行っている方であれば、外的要因による影響を受けにくいいわゆるディフェンシブ株の比重を高めるなどを考えても良いかもしれません。また、FXを手掛けている方であれば、急速な円高に備えるためにレバレッジを下げることを検討してみてもよいでしょう。また、金の買いも一手です。
より積極的にリスクをとるのであれば、日経平均先物のショートやプットオプションの買いなどが考えられます。
<eワラントを活用するなら>
米国株式相場の上昇がまだ続くと考えるなら
指標では警戒ゾーンとなっているものの、米国株式相場は米国経済とともに引き続き堅調に推移していくとみる見方もあります。実際、バフェット指標の生みの親ウォーレン・バフェットも米国のテレビ番組で、「米国株はバブルではない」と語っています。
米国株式相場が引き続き上昇を続けるのであれば、米国株への投資のほか、米国への輸出比率の高い国内企業も恩恵を受ける可能性があります。
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今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
コールくんが選ぶ〜注目銘柄
テスラ株が史上最高値を更新したよ。販売台数も伸びているし、電気自動車を普及させようとしている中国の国策にもぴったりだね。中国のインターネットサービス企業、テンセントも最近テスラの大株主になったと聞いたよ。なお、パナソニックはテスラに電池生産で提携していて、テスラの躍進はパナソニックにとっても追い風かもしれないね。
米国景気の先行きが怪しいので短期取引に向いた銘柄を選んだよ。
5月末くらいまでだよ。
12円以上で売却したいね。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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プットくんが選ぶ〜注目銘柄
トランプ相場の中心的な位置にあった金融株に調整の波が来ているよ。利益確定の売りや、株から債券への資金移動もあるかもしれないね。加えて、金融株のなかでも国際金融業務を行なっている大銀行に関してはバーゼル3という規制の導入が迫っているよ。増資を行うところも出てくるかもしれないね。需給面でも大銀行の株は向かい風だよ。
権利行使価格が一番高い銘柄を選んだよ。
原資産価格が権利行使価格の84米ドルを下回ったら売却するよ。
3円を目標価格にするよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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