これまで各国の中央銀行が進めてきた大規模な金融緩和に加え、大統領選挙通過によるイベントリスクの後退と新型コロナウイルスワクチン開発進展に伴う経済の早期正常化への期待は日本株市場を大きく押し上げました。10月末に23,000円近辺だった日経平均は11月に強い上昇トレンドを描き、一時は27,000円に迫ろうかという高値をつけました。しかし、12月前半を過ぎて、もしかするとその上昇トレンドは転換してしまったのかもしれません。
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テクニカルで見ると日経平均は下落トレンド入りか？ |
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図は直近半年間の日経平均株価の推移と日経平均株価のパラボリックSAR及び移動平均（5日間、25日間）です。
日経平均株価のパラボリックSARは12月7日より売りに転換し、再び下落トレンドに入る可能性を帯びてきました。パラボリックSARは順張りの分析手法の一つで、相場の反転を認識した時に出るSAR（ストップ・アンド・リバース）が売買シグナルとされています。
また、移動平均を見てみると短期（5日間）の移動平均線が下落基調に転じています。まだ中期（25日間）の移動平均線とは差がありますが、短期ラインが中期ラインを下抜ける（デッドクロスが発生する）ようであれば、こちらも下落トレンド入りのシグナルと見ることができるかもしれません。
ただし、テクニカル指標には「だまし」が発生することもありますので注意が必要です。あくまでテクニカル指標は分析をする際の材料の1つとして活用するのが良いでしょう。
なお、なぜ日経平均に下落基調が強まっている（又は上昇基調が終わりつつある）のかという点に関しては様々な議論があると思いますが、以下のような理由が考えられます。
・新型コロナウイルスワクチンの年内供給量の減少により、経済早期正常化期待が後退
・11月に現物株、先物を約3兆円買い越した海外投資家の持ち高整理
・年末に向けた機関投資家の持ち高整理
・目先のイベントを前にしたリスク回避の売り 例 EU首脳会議、SQ、日米欧の金融政策決定会合
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日経平均の下落を想定するなら |
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パラボリックSARや移動平均などのテクニカル指標が指し示す通り、目先で日経平均が下落トレンド入りすると考えるのであれば、投資戦略として次のものが考えられます。
〇現物株式を保有中なら
当該株式を対象とするプット型eワラントを1ヵ月間保有して下落に対する掛け捨ての保険とします。当該株式を対象とする銘柄が無い場合は、同業他社株や日経平均株価を対象とするプット型eワラントでも構いません。権利行使価格は相場水準よりも低くなっているプット型eワラントを選択しましょう。下落があればプット型の上昇で保有株の評価損に対する一部穴埋め効果を期待できます。相場が下落しなければプット型eワラントの買付け代金そのものがなくなる可能性がありますが、掛け捨ての保険料と考えることができます。
〇eワラントのみで利益獲得を狙うなら（25,000円台への若干の下落を予想）
相場の下落を想定して日経平均マイナス3倍トラッカー又は野村日経225ダブルインバースETF債プラス5倍トラッカーを利用します。日経平均マイナス3倍トラッカーの場合は日経平均の変動幅のマイナス3倍の値動きをするので、値動きが小幅にとどまった場合でも収益獲得の可能性があります。一方の、野村日経225ダブルインバースETF債プラス5倍トラッカーの場合は、日経平均の変動率のマイナス2倍の値動きをするダブルインバースETFの変動幅のさらにプラス5倍の値動きをするので、短期間であれば合計10倍近い値動きが期待できます（変動率のマイナス2倍と変動幅のプラス5倍なので正しくは10倍にはなりません）
〇eワラントのみで利益獲得を狙うなら（24,000円台への急落を予想）
相場の下落を想定するのでプット型eワラントを利用します。急落予想なので権利行使価格が25,000円から24,000円の銘柄を選び、満期日が1月又は2月となっている銘柄を検討します。このような状態にある銘柄は、相場の急落によって大幅な値上がりを見込むことができます。ただし、相場の下落が小さい場合は時間経過による価格の目減りの影響も大きくなりますので、短期かつ急落という相場観で利用する銘柄と言えるでしょう。
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今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
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コールくんが選ぶ〜注目銘柄
日経平均は下落基調入りした可能性もあるが、全銘柄が下落しているわけではないよ。例えば、半導体関連の銘柄は全体相場が弱含む中でも強さを見せているね。米国でもダウ平均が伸び悩む中でハイテク株の多いナスダック指数は史上最高値をつけているように、これまでのように銘柄問わず買われるといった状況から、銘柄の物色が進む環境に変わっていくのかもしれないね。
現在の相場水準よりもやや権利行使価格が低い銘柄の中で、価格が手ごろな銘柄を選んだよ。
2週間くらいを想定しているよ。
5円台での売却を目標としているよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
東エレク コール 第271回
ファーストリテ コール 第299回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
プットくんが選ぶ〜注目銘柄
新型コロナが拡大する中で鉄道各社には旅客需要の減少が目立つね。収益の源泉である旅客収入が落ち込む中で、不動産開発・ 新規事業への参入でさらなる成長を期待したいところだけど、まだまだ祖業の鉄道事業にはかなわないね。今後ワクチンが普及する中で通勤需要が回復することを期待したいけれど、在宅勤務やテレワークが普及する中で、従来の需要が回復するかには不透明感が残りそうだね。
取扱中の銘柄の中で権利行使価格が最も高い銘柄を選んだよ。
12月下旬を手仕舞いの目安にしたいね。
2円台での売却が目標だよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
日経平均 プット 第1721回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
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