10-12月期 決算速報(現地1/23寄り前発表)
●決算発表当日の株価:124.99ドル(-1.05%)
●売上高:182.4億ドル(予想183.7億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:1.42ドル(予想1.37ドル)〇市場予想を上回った
M&Aの影響などを除いた既存事業の売上高(オーガニックセールス)が市場予想を下回ったことで、株価は売りに押されました。同売上高について、2020/6期の通期見通しは引き上げられたものの、足元の業績が市場予想以下となったことのほうが材料視されているようです。
決算発表当日を含む、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地1月23日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●M&Aの影響などを除いた既存事業の売上高(オーガニックセールス)の成長率は5.0%となり、市場予想の5.6%を下回りました。
●2020/6期の通期見通しを修正し、同売上高の成長率について従来予想の3〜5%増から4〜5%増と見通しを引き上げました。
●ベビー用品などのファミリー部門の同売上高成長率は1%増と軟調となりました。
●一方、ビューティー部門の同売上高成長率は8%増となり、堅調な伸びとなりました。
●2020/6期について、これまで自社株買いの金額は60億〜80億ドルの範囲になると想定していましたが、現在は70億〜80億ドルの範囲になると想定しています。
経営陣の主なコメント
●10-12月期は「堅調な業績」が示された。
●当社は景気動向の悪影響から無縁ではないが、「以前より良い立ち位置」にある。
●ベビー用品などのファミリー部門を成長軌道に戻すためには「いくらかの時間」がかかる。
●米国の売上高は4%増だったが、中国の売上高は13%伸びた。
●中国で広まっている新型コロナウイルスによる肺炎の影響については、今のところ業績に与える大きな影響は確認されていない。
決算を受けたマーケットの反応
2019年に株価が大きく上昇していたことから、市場の期待値は高く、今回の決算発表ではその高いハードルを越えられなかったという印象です。
もっとも、M&Aの影響などを除いた既存事業の売上高(オーガニックセールス)について通期業績見通しが引き上げられるなど前向きな内容もいくつかみられましたので、市場の高いハードルは越えられなかったものの、それほど悪い決算だったということではないのかもしれません。
(Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:127.35ドル(1/23時点)