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決算速報(現地1/28引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):322.55ドル(+1.53%)
●売上高:918.2億ドル(予想883.8億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:4.99ドル(予想4.56ドル)〇市場予想を上回った
iPhoneに対する需要が回復したことや、「AirPods(エアポッズ)」や「Apple Watch(アップルウォッチ)」といったウェアラブル端末が好調だったことで10-12月期の売上高が市場予想を上回ったことや、1-3月期の見通しが市場予想を上回ったことで、株価は引け後の時間外取引で上昇しています。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地1月28日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●1-3月期の売上高見通しは630億〜670億ドルとなり、市場予想の623.3億ドルを上回りました。
●10-12月期のサービス部門の売上高は127.2億ドルとなり、市場予想の129.8億ドルを下回りました。
●10-12月期の「iPhone」の売上高は559.6億ドルとなり、市場予想の515.0億ドルを上回りました。
経営陣の主なコメント
●「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro」に対する強い需要や、サービス・ウェアラブル端末の売上高が過去最高となったことで、全体の売上高も過去最高となった。
●純利益も過去最高の222.4億ドルとなった。
●「Apple TV+」はとても順調なスタート。
●中国の新型コロナウイルスについては動向を注視しており、武漢には一部サプライヤーも存在している。
●中国では一部店舗の営業時間を短縮しているほか、客足も一部で鈍っている。
決算を受けたマーケットの反応
市場の期待値が既に高まっているなかで、そうした高いハードルを上回る業績が示されたことをマーケットは好感し、時間外取引で株価は上昇しています。
決算発表前までの年初来でも株価が8%以上上昇するなか、市場の期待値は高すぎるのではないかという心配もありましたが、そうした市場の期待を上回る業績を示せたことは素直に強い決算だといえるかもしれません。
ただ、時間外取引では決算発表を受けて当初3%以上上昇していたのですが、やや上値を切り下げています。これは中国のコロナウイルスについての言及があり、一部店舗の営業時間が短縮されていることなどが嫌気されているのかもしれません。(Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:301.04ドル(1/28時点)