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決算速報(現地7/16寄り前発表)
●決算発表当日の株価:149.25ドル(+0.67%)
●売上高:183.4億ドル(予想176.4億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:1.67ドル(予想1.50ドル)〇市場予想を上回った
4-6月期の売上高と調整後EPSが市場予想を上回ったほか、2020/12期の通期業績見通しが引き上げられるなど、良好な決算が発表されました。
決算発表当日を含む、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地7月16日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●4-6月期の売上高と調整後EPSはともに市場予想を上回りました。
●乾癬(かんせん)治療薬「ステラーラ」やがん治療薬「ダラザレックス」、関節リウマチ薬「レミケード」などを含む医薬品部門が好調となり調整後売上高は前年同期比2.1%増となりました。
●鎮痛剤「タイレノール」やシャンプーなどの家庭用品を含む消費者部門は同7.0%減となりました。
●優先度の低い手術が延期となりカテーテルなどの医療器具の需要が減少したことで医療機器部門は同33.9%減となりました。
●2020/12期の通期売上高見通しが従来予想の792億〜822億ドルから810億〜825億ドルへと引き上げられ、市場予想の797億ドルを上回りました。
●2020/12期の通期調整後EPS見通しが従来予想の7.50〜7.90ドルから7.75〜7.95ドルへと引き上げられ、中央値が市場予想の7.75ドルを上回りました。
経営陣の主なコメント
●新型コロナウイルスワクチンについての初期データは近々公表される予定。
●ワクチンを人に投与する治験は7/22に開始予定。
●医療機器部門が最も大きな打撃を受け、回復は10-12月期になると思われる。
●中国は4-6月期にプラス成長となった。
●長期的なファンダメンタルズは「引き続き堅調」。
決算を受けたマーケットの反応
4-6月期の業績が市場予想を上回り、通期業績見通しが引き上げられたことなどを受け株価は上昇しました。
通期業績見通しが引き上げられ市場予想を上回ったことなどからジョンソン & ジョンソンが新型コロナからそれほど大きな悪影響を受けないのではないかという見方が広がったようです。また、医療機器部門が落ち込むなかでも、医薬品部門と消費者部門が比較的堅調となったことなども前向きな材料となった可能性があります。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:163.61ドル(7/16時点)