決算速報（現地8/19引け後発表）
●決算発表後の時間外取引（日本時間9:00時点）：475.01ドル（-2.17%）
●売上高：38.7億ドル（予想36.6億ドル）〇市場予想を上回った
●調整後EPS：2.18ドル（予想1.97ドル）〇市場予想を上回った
5-7月期の業績や8-10月期の業績予想は市場予想を上回ったものの、データセンター向け事業が今後減速する可能性が示唆され、株価は時間外取引で売りに押されました。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所：トムソン・ロイター（現地8/19までの過去1年間、移動平均線は52週）
決算のポイント
●5-7月期の売上高と調整後EPSはともに市場予想を上回りました。
●5-7月期のゲーム向けの売上高は16.5億ドルとなり、市場予想の14.3億ドルを上回りました。
●5-7月期のデータセンター向けの売上高は17.5億ドルとなり、市場予想の16.2億ドルを上回りました。
●8-10月期の売上高見通しは44.0億ドル±2%となり、市場予想の39.6億ドルを上回りました。
経営陣の主なコメント
●8-10月期のデータセンター向け事業は前四半期比で1桁台前半から中頃の成長率となる見通し。
●8-10月期のゲーム向け事業は前四半期比で25%程度成長する見通し。
●下半期のゲーム向け事業は堅調となるだろう。
●クラウド事業者からの需要は強いが、その他業種についてはまちまちとなっている。
●英アーム社と一緒に働くのは楽しい（買収についての具体的な言及はなし）。
決算を受けたマーケットの反応
5-7月期の業績や8-10月期の見通しは市場予想を上回ったものの、4/27に買収を完了したメラノックス・テクノロジーズの寄与が大きかったことなどが嫌気され、株価は売りに押されました。
データセンター向けの売上高は成長率が前四半期比で+54%になるなど表面上の数字は好調だったものの、一部アナリストは「買収したメラノックス・テクノロジーズの寄与分を控除すると、（アナリストの独自試算では）データセンター向けの売上高は前四半期比で+6%程度の伸びとなり、やや失望的な内容であるともいえる」などとコメントしています。
8-10月期のデータセンター向けの伸び率が1桁台前半から中頃になるとの見通しも成長の減速を示唆するもので、株価が史上最高値を連日更新し続けていたなか、市場の期待値を超える決算ではなかったのかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均：427.86ドル（8/19時点）
