決算速報(現地10/14寄り前発表)
●決算発表当日の株価:112.56ドル(+2.35%)
●売上高:4,147億台湾ドル(予想4,130億台湾ドル)※10/8事前発表済み
●純利益:1,563億台湾ドル(予想1,496億台湾ドル)〇市場予想を上回った
●10-12月期売上高見通し:154億〜157億米ドル(予想153億米ドル)〇市場予想を上回った
●2021/12期通期売上高見通し:従来予想の「米ドルベースで前年比20%よりも高い増加率」から「米ドルベースで前年比約24%増」へと上方修正
7-9月期の業績が市場予想を上回ったことや、10-12月期の業績見通しが堅調なものとなったことなどから買いが優勢となりました。
決算発表当日のチャート
決算のポイント
●7-9月期の売上高と純利益が市場予想を上回りました。
●10-12月期の売上高見通しが市場予想を上回りました。
●2021/12期通期売上高見通しが上方修正されました。
●半導体不足の問題は2021年の残りや、2022年にかけても続くという見通しが示されました。
●日本に新工場を建設し、2024年の遅くから量産を開始する予定と発表されました。
●売上高を製造技術(プロセス)別でみると、5ナノメートル(nm)が18%、7nmが34%となりました。
経営陣の主なコメント
●2021/12期の通期売上高は米ドルベースで約24%上昇すると見込んでいる。
●半導体不足問題が近いうちに解消する兆候はない。
●供給は2021年の残りの期間や、2022年にかけてもひっ迫するだろう。
●当社の価格設定方針は引き続き戦略的なもので、当社の創造する価値を反映したものとなり、半導体不足などの機会に乗じたものとはならない。
●日本での新工場建設については、日本政府と顧客の両方から支援を受ける確約を得ている。
●日本での新工場建設については顧客とのジョイントベンチャーも選択肢に入る。
●日本での新工場建設についてはこれまで発表してきた1,000億ドルの設備投資計画に含まれていない。
●自動車向けのチップの世界シェアは15%程度。
●2nm技術は2025年には準備ができるだろう。
●ワクチンの寄付により10-12月期の営業利益が1%ほど押し下げられると見込まれている。
決算を受けたマーケットの反応
10-12月期の業績見通しや経営陣のコメントなどが好感され、買いが優勢となりました。
各社アナリストのコメントなどをみると、複数のアナリストから「7-9月期の結果や今後の見通しは半導体サイクルがピークアウトする懸念を和らげた」といったコメントがでていました。一部の業界レポートなどで「モバイルやPC向け半導体の需要が減少してきている」という見方が直近でていましたが、そうした懸念が一部払拭された形となったようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:149.01ドル(10/14時点)