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決算速報(現地10/28引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):3,308.76ドル(-4.00%)
●売上高:1,108.1億ドル(予想1,118.1億ドル)×市場予想を下回った
●EPS:6.12ドル(予想8.96ドル)×市場予想を下回った
●「AWS」純売上高:161.1億ドル(予想154.0億ドル)〇市場予想を上回った
●オンライン販売の純売上高:499.4億ドル(予想515.3億ドル)×市場予想を下回った
●10-12月期売上高見通し:1,300億〜1,400億ドル(予想1,416.2億ドル)×市場予想を下回った
●10-12月期営業利益見通し:0〜30億ドル(予想74.4億ドル)×市場予想を下回った
7-9月期の売上高やEPS、10-12月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことなどを受け株価は時間外取引で売りに押されました。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●7-9月期の売上高や10-12月期の売上高見通しが市場予想を下回り、新型コロナの感染拡大によるeコマースの押し上げ効果が薄れていることが示唆されました。
●10-12月期の営業利益見通しのレンジが0〜30億ドルとなり、人手不足やサプライチェーンの問題などに対応するためのコストが膨らむことで、営業利益がゼロとなる可能性が示唆されました。
●「AWS」純売上高は市場予想を上回りました。
●広告関連が主な事業となる「その他」部門の売上高は前年同期比+49%の80.9億ドルとなりました。
経営陣の主なコメント
●10-12月期は人手不足やサプライチェーンの問題、配送費用の増加などにより数十億ドルの追加コストが発生する見込み。
●それらコストは年末商戦シーズンに顧客や販売パートナーらが受ける影響を最小限にするためのもので、短期的には当社にとってコストとなるが、顧客やパートナーに対しては正しいことだと考えている。
●広告事業はまだ初期段階にある。
●10-12月期に人員を25万人追加する予定。
決算を受けたマーケットの反応
決算発表直後から急落し、株価は4.0%下落して時間外取引を終えました。
7-9月期の売上高や10-12月期の売上高が市場予想を下回ったことや、コストの増加により10-12月期の営業利益がゼロになる可能性があるとの見通しが示されたことなどが嫌気された模様です。もっとも、「AWS」の7-9月期売上高が市場予想を上回るなど明るい点もみられるため、コスト増が一時的な要因である可能性も踏まえると、それほど悲観する必要もないのかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:4143.57ドル(10/28時点)