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2Q(4-6月期)決算速報(現地8/2引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):64.25ドル(-1.15%)
●売上高:106.8億ドル(予想99.6億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:3.75ドル(予想3.07ドル)〇市場予想を大きく上回った
●EBITDA:68.5億ドル(予想64.8億ドル)〇市場予想を上回った
●フリーキャッシュフロー:43.6億ドル(予想41.5億ドル)〇市場予想を上回った
●資本的支出(CAPEX)EBITDA:9.7億ドル(予想10.8億ドル)
●7-9月期の日次合計平均生産量見通し(千石油換算バレル/日):1,140〜1,170(予想1,176)x中間値が市場予想を下回った
●22/12月期通期の日次合計平均生産量見通し(千石油換算バレル/日):1,140〜1,170(予想1,152)△中間値が市場予想とほぼ一致した
売上高と調整後EPSとも市場予想を大きく上回りました
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
販売価格(Realized Price)
●原油(Crude Oil:バレル):107.72ドル(予想103.74ドル)〇市場予想を上回った
●天然ガス液(NGL:バレル):42.04ドル(予想41.80ドル)〇市場予想を上回った
●天然ガス(千立法フィート):5.03ドル(予想5.01ドル)〇市場予想を上回った
●米国天然ガス(千立法フィート):6.25ドル(予想6.43ドル)x市場予想を下回った
生産量
●日次合計平均生産量(千石油換算バレル/日):1,147(予想1,149)△市場予想とほぼ一致した
●うち米国生産量(千石油換算バレル/日):919(予想922)x市場予想を下回った
●うちパーミアン鉱区生産量(千石油換算バレル/日):493(予想403)〇市場予想を上回った
●うち海外生産量(千石油換算バレル/日):228(予想222)〇市場予想を上回った
●負債比率の19%にあたる48億ドルの負債を返済
●8/1までに1,800万株、約11億ドルの自社株買いを実施、時価総額(8/2時点)の約1.8%に相当
●化学部門の税前利益は8億ドル(予想7.7億ドル)で過去最高の四半期となった
経営陣の主なコメント
●4-6月期はすべての事業で好調な収益と財務面でも良い結果を残した。運転資本前のフリーキャッシュフローは42億ドルで四半期ベースでは過去最高だった
●短期的には債務削減を実行し、自社株買いを開始したことで重要な経営目標に到達した
●バランスシート改善は継続的に取組む、レバレッジ解消をすすめ、より潤沢なキャッシュフローの創出を目指す
●カンファレンスコールは8/3、13時を予定
決算を受けたマーケットの反応
売上高と調整後EPSとも市場予想を大きく上回りました。フリーキャッシュフローも四半期ベースでは過去最高を達成しました。しかし決算発表を受けた引け後の取引では一時63ドルを割り込む水準まで下落しましたがその後値をもどし取引終了時点では-1.15%で取引を終えました
バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが19.5%を保有(6月末時点)、筆頭株主に座る同社。足元の原油高や経営手腕によりフリーキャッシュフローが増加、債務を削減し自社株買いを実施するなど財務強化と株主還元を両立させています。配当利回りは0.8%と高くありませんが予想PERは6.2倍とS&P500の18.0倍、S&P500エネルギー指数の7.8倍をも下回ります。今回の決算発表ではイベント通過から売りが先行したようですが、バフェット指向と呼べそうな経営スタイルは投資家の注目を集めそうです
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:72.54ドル(8/2時点)