前回のレポートでは当社で取り扱っているインドネシア株式のうち、銀行セクターに属する6銘柄を紹介したが、今回は当社で取り扱っているマレーシア株式のうち、ティッカー順に5銘柄を紹介しようと思う。

昨今では既に日本においてもASEANを中心とするアジア経済圏への投資の魅力は十分に認知されてきており、むしろ「どんな銘柄があるのか？」という、一歩進んだ投資情報が求められているように感じている。今後も少しずつASEANを中心とするアジア株式を紹介していくことで、今以上に日本の投資家がアジア株への親近感を持つようになることを願っている。

(AIRA) エアアジア     買付   売却

エアアジアは、アジア最大のローコストキャリアである。現在、航空機96機を保有しており、2013年には新たに10機を購入、2026年までに保有機体数を361機にまで拡張する計画がある。国際展開も進んでおり、マレーシア国外に複数の拠点を有している。タイ・エアアジア、インドネシア・エアアジアといったグループ企業は、同社の事業収益に大きく貢献している。最近では、ジャパン・エアアジア、フィリピン・エアアジアが設立されており、事業基盤は更に拡大している。関連事業として、ホテルやツアーのオンライン予約会社であるエアアジア・エクスペディア、パイロットの育成学校も運営している。エアアジアは、アセアン地域におけるローコスト航空ビジネスのパイオニアとして、航空業界に新しい展望を切り開いた会社と言われている。

【基本情報と2010年からの株価推移】

(AMMB) ＡＭＭＢホールディングス     買付   売却

AMMBホールディングスは、マレーシアの大手金融グループである。グループ子会社の商業銀行を通じて、リテールバンキング、コーポレートバンキング、投資銀行業務、イスラム銀行サービスのほか、損害保険、生命保険、タカフル（イスラム保険）の引受業務、証券仲介業、投資顧問業、投資信託事業といった様々な金融サービスを提供している。

【基本情報と2010年からの株価推移】

(AXIA) アシアタ グループ      買付   売却

アシアタは、マレーシアのみならず、周辺のインドネシア、スリランカ、バングラデシュ、シンガポール、タイ、カンボジアといった国々においても、携帯通信サービスを展開しているリージョナル企業である。収益の大半は、マレーシア及び成長著しいインドネシア、スリランカからの貢献となる。現在、マレーシア政府系投資ファンドのカザナ・ナショナルが、同社株式の過半数を保有している。

【基本情報と2010年からの株価推移】

(BATO) British American Tobacco マレーシア      買付   売却

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ（BAT）は、マレーシアを代表するタバコメーカーであり（市場シェア62.5%）、年間約90億本のタバコを製造、販売している。マレーシアでは、1921年から事業展開しており、主力ブランドのダンヒルは、マレーシア国内で最大の市場シェア約50％を持つプレミアム商品となっている。受託製造ベースで、日本、韓国、香港、オーストラリアにも製品を輸出している。タバコの世界市場シェア第2位となる親会社が、当社株式の過半数を保有している。

【基本情報と2010年からの株価推移】

(BUAB) ブミ アルマダ     買付   売却

ブミ・アルマダはマレーシア最大のオフショア船舶会社である。とりわけ、石油・ガス業界では多くの実績と信頼を誇る。同社は、FPSOシステムの設立で先行し、輸送サービス、設備設置サービス、大規模プロジェクトの管理サービスで確固たる地位を築いている。首都クアラルンプールの本社を始め、世界の複数国に拠点を有しており、東南アジア、コンゴ共和国、インド、メキシコ、南アフリカ、ベネズエラ、カスピ海地域の顧客にもサービスを提供している。

【基本情報と2010年からの株価推移】