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“ウクライナ情勢と金融政策、スノーフレーク決算の見方”

2022/3/8
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“ウクライナ情勢と金融政策、スノーフレーク決算の見方”

  • 3/7の日本時間、WTI原油先物価格が1バレル130ドル、CMX金先物価格が1オンス2,000ドルを超える場面があった。ロシアのウクライナ侵攻に関する3回目の停戦交渉が7日に行われる予定と報じられるなか、欧米がロシアからの原油輸入禁止を検討と伝えられ、世界的な供給不足が懸念されたほか、ロシアのプーチン大統領がロシアの全ての要求が満たされることが停戦条件と述べたことから、交渉決裂を織り込む「有事」の買いも考えられる。
  • エネルギー価格の上昇によるインフレ、およびエネルギー不足が引き起こす需要の減退に伴う景気停滞が併存するスタグフレーションのリスクは、米債券市場の5年国債(3/4終値)においても、市場が期待する年平均物価上昇率であるブレークイーブンインフレ率(BEI)が3.26%まで上昇の一方、5年国債利回りが約1.65%と実質金利のマイナス幅が161ポイント超と異例の水準に達した。実質金利のマイナス拡大は資金調達面でメリットがあることから成長企業にとってプラスの面があるものの、主要先進国のマネーサプライ(M2)を合計した「グローバル・マネーサプライ指数」は2/23をピークに微減傾向にある。国際決済システムのSWIFTからのロシア主要銀行の排除やロシア国債のデフォルト懸念など金融システムが不安定さを増しており、来週に開催予定のFOMCでは、焦点のインフレのほかに利上げスローダウンや資金繰り支援のための流動性供給などにも言及があっても不思議ではないだろう。
  • AWS(アマゾン・ウエブ・サービス)やマイクロソフト・アジュール、グーグル・クラウドなど、「パブリック・クラウド」のインフラ事業が高成長を継続するなか、複数のクラウドサービスを組み合わせた環境を実現する「マルチクラウド」の需要が高まっている。クラウドコンピューティング関連データウエアハウス企業のスノーフレーク(SNOW)は、2日発表の11-1月期決算発表でも売上高が前年同期比約2.0倍に達するなど高成長を続けている。ところが、2-4月期の会社業績予想で売上高を同79-81%増の見通しとしたことに対して成長減速の兆しとして株価が下落。増収率の勢いといったモーメンタムを見て売買をする大口投資家の存在が示唆される。一方で、四半期ごと推移では、既存顧客がサービスに支払う金額の増減率を示す「純売上継続率」のほか、調整後粗利益率、調整後営業利益率などは上場後一貫して上昇・改善基調を示しており、売上以外のモーメンタムは維持されている点が注目されよう。
  • 企業のコスト増に対して生産性向上で貢献できるソフトウエア・クラウド関連はインフレ時代にこそ本領を発揮できるだろう。また、消費者の生活防衛意識の高まりから小売り関連も低価格指向が強まる可能性があろう。(笹木)
  • 3/8号では、コストコホールセール(COST)セールスフォース・ドットコム(CRM)ダラー・ツリー(DLTR)ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)クロ―ガー(KR)スプランク(SPLK)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(3/4現在)

主要企業の決算発表予定

3月9日(水)クラウドストライク・ホールディングス、キャンベルスープ
3月10日(木)アルタ・ビューティ、ドキュサイン、JDドットコム、オラクル

主要イベントの予定

3月8日(火)
  • アップルの新製品発表イベント開催
  • 米貿易収支(1月) 、卸売在庫 (1月) 
3月9日(水)
  • 米求人件数 (1月)
3月10日(木)
  • 米CPI (2月)、新規失業保険申請件数、家計純資産変化(4Q)、財政収支 (2月)
3月11日(金)
  • 世界最大級の複合イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」(テキサス州、20日まで)
  • 米ミシガン大学消費者マインド指数 ・速報値(3月)
3月12日(土)・13日(日)
  • アニー賞授賞式、米夏時間開始
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

コストコホールセール(COST)市場:NASDAQ・・・2022/5/27に2022/8期3Q(3-5月)の決算発表を予定 

  • 1976年創業。ウェアハウス・クラブ(会員制倉庫型店舗)を運営しており、生鮮・加工食品、家電や自動車関連などを卸売価格で販売する。世界の店舗数は3/3現在で828店舗。Eコマースも展開。
  • 3/3発表の2022/8期2Q(2/13までの12週間)は、総収益が前年同期比15.9%増の519.04億USD、純利益が同36.6%増の12.99億USD。総収益の内、会費収入は同9.8%増の9.67億USD。ガソリンや為替変動を除いた既存店売上高は同12.9%増と堅調に推移。その内、Eコマースが同10.4%増収。
  • 2Qは前年同期に新型コロナ対応で人件費を増やした反動も増益に寄与。同社は顧客への利益還元優先により会費収入を粗利益の源泉とする方針のため、会費収入の伸長でインフレ時の価格設定で相対的に優位に立とう。2/25発表の米個人消費支出(PCE)総合価格指数が前年同期比6.1%上昇となるなか、 3/10発表の2月米消費者物価指数(1月は前年同月比7.5%上昇)が注目される。

セールスフォース・ドットコム(CRM)市場:NYSE・・・2022/6/3に2023/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1999年創業のCRM(顧客関係管理)の大手。「セールス」、「サービス」、「マーケティング・コマース」といったクラウド関連業務のほか、企業向けに「セールスフォース・プラットフォーム」を提供する。
  • 3/1発表の2022/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比25.9%増の73.26億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同13.5%減の8.43億USD。売上構成比93%のサブスクリプション&サポート事業は、ビジネスチャットのSlackのほか、データ分析のTableauおよびMuleSoftの買収が増収に貢献した。
  • 2023/1通期の会社計画は、売上高が前期比21%増、調整後営業利益率が同1.3ポイント上昇の20%、営業活動キャッシュフローが同21-22%増。昨年約3兆円相当で買収したSlackのアプリは外部連携が容易な点に強みがあり、買収の相乗効果が期待される。人件費高騰が企業経営の重しとなるなか、業務生産性向上ニーズの高まりがSaaS(Software as a Service)企業への追い風となろう。

ダラー・ツリー(DLTR)市場:NASDAQ・・・2022/6/1に2023/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1986年設立のディスカウントストアチェーン。殆どの商品値付けが1ドルで知られる。店舗数は22年1月末で1万6,077店を数え、ダラー・ツリーとファミリー・ダラーのブランドの各々が約半々を占める。
  • 3/2発表の2022/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比4.6%増の70.80億USD、純利益が同9.7%減の4.54億USD。既存店売上高は同2.5%増だったものの、粗利益率が輸送費増とリコール関連値引きで同1.6ポイント低下、販管費率が人件費増や値上げに係る諸費用で同0.4ポイント悪化。
  • 2023/1通期の会社計画は、売上高が前期比3.4-5.8%増、既存店売上高が同1桁台半ばまでの増加率、EPS が同31.0-37.9%増。同社は昨年9月、創業来の1ドル路線から決別し、1.25ドル価格への移行を発表。2月後半までに米ダラーツリー店舗で移行を完了し、通期末までに全店舗で移行予定。更に、3-5ドル以上価格帯の品揃えを拡充する方針も発表。利益率の向上が期待されよう。

<ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)市場:NYSE・・・2022/6/1に2022/10期2Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1939年創業。2015年にHewlett PackardがHP Inc.と同社に分割。法人向けにコンピューティングやストレージ、DCネットワーキングなどのインフラ、自動運転・IoT向けソリューションを提供する。
  • 3/1発表の2022/10期1Q(11-1月)は、売上高が前年同期比1.9%増の69.61億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同2.7%増の6.97億USD。供給制約の下でもエッジからクラウドまで統合する「ハイブリッド・クラウド」に係る顧客企業の強い需要を受けて調整後粗利益率が同0.2ポイント上昇の33.9%。
  • 2022/10通期の会社計画を上方修正。調整後EPSを前期比3.6-10.7%増の2.03-2.07USD(従来計画1.96-2.00USD)とした。同社のHPE グリーンレイク・プラットフォームは、パブリックおよびプライベート・クラウドから顧客領域のエッジ・コンピューティングに至るまで設備投資不要な単一の月額定額課金サービスとして需要が拡大。全体の受注が1Qまで3四半期連続で前年同期比20%以上で推移。

クロ―ガー(KR)市場:NYSE・・・2022/6/17に2023/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1883年開業の全米最大の食品スーパーマーケットチェーン。傘下に、ラルフス、フード4レス、ハリス・ティーター、フレッドマイヤーなどがある。プライベートブランドのシンプル・トゥルースを擁する。
  • 3/3発表の2022/1期4Q(11-1月)は、燃料費や一時的項目を除いた調整後売上高が前年同期比4.0%増の289.03億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同12.3%増の0.91USD。2年前の同期比では、調整後売上高が14.6%増に対し、ロボットを駆使したデジタル化によりデジタル売上高が2.0倍と拡大。
  • 2023/1通期会社計画は、調整後売上高が前期比2.0-3.0%増、調整後EPSが同1.9-4.6%増の3.75-3.85USD。同社が昨春に稼働させた大規模カスタマー・フルフィルメント・センター(CFC)は同社出資の英テクノロジー企業「オカド」が開発したロボットEコマース運用システムを採用し、オンライン生鮮宅配の需要増に効率的に対応。同社は前期に22億USDの自社株買戻しに加え、15年連続増配。

スプランク(SPLK)市場:NASDAQ・・・2022/5/24に2023/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 2003年設立。顧客ユーザーに対し、ウェブサイト、アプリケーション、サーバー、ネットワーク、モバイル機器等から生成された機械データをリアルタイムで収集・分析するソフトウェアを提供する。
  • 3/2発表の2022/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比20.9%増の9.01億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同64.4%増の6,490万USD。クラウドサービスが同68.8%増収、ライセンス収入が同9.5%増収と堅調に推移。総営業費用が同15.7%増も、調整後営業利益率が同2.8ポイント上昇。
  • 2023/1通期の会社計画は、売上高が前期比21.6-23.4%増の32.5-33.0億USD、調整後営業利益率が前期の▲8.2%から0-2%へプラス転換、営業活動キャッシュフローが同3.1倍の4億USD以上と、損益分岐点を超える見通し。ネットワーク監視やサーバー攻撃など異常な動きをリアルタイムで検出・警告を発するセキュリティ対策への需要が高まるなか、同社クラウドサービスの成長が期待される。
  • (※)決算発表の予定は3/4現在であり、変更される可能性があります。
フィリップ証券株式会社

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