USDJPY
5日発表の米10月雇用統計が予想を上回り、労働市場の堅調な回復を確認したものの、米長期金利の低下を受けて113円台前半へ反落しました。さらに、バイデン大統領が次期FRB議長の候補の一人として、ハト派とされるブレイナードFRB理事と会談したことを受けて、先週9日には112円73銭まで下落しました。その後、10日に発表された米10月消費者物価指数(前年比+6.2%)の伸びを受けて先週末の東京市場では一時114円30銭まで反発しております。しかし、10月20日に114円70銭を付けた後、10月29日に113円26銭まで反落後の戻り高値である11月1日の114円44銭が上値抵抗線の水準として意識され伸び悩んでいます。
上値の重い要因として
1)インフレ期待と金利上昇は円安要因であるにもかかわらず、貿易量や物価水準を用いて算出される通貨の総合力である円の実質実効相場はドル円が114円70銭を付けた10月20日を前後に底入れし、上昇に転じていること。
2)NY株式市場の主要3指数が先週の週間ベースで6週間ぶりに反落。日経平均株価も3万円台の回復が意識される水準まで上昇すると、利益確定売りに押され伸び悩むなど株高・円安を進展する勢いがみられないこと。
3)原油価格の上昇に一服感が見られるほか、11月4日の英中銀政策委員会での利上げ見送りを受けて、ポンド円が10月20日の158円23銭を高値に11月12日には152円34銭へ下落。さらに、豪ドル円も10月21日の86円25銭を高値に先週10日には83円00銭まで下落したほか、ユーロ円も軟調な値動きとなるなど、クロス円の調整が続いていること。
4)米国を中心にしたインフレ期待の上昇は景況感の先行きに対する不透明感につながる可能性になりかねないとの懸念も聞かれるなど、インフレ期待の上昇が素直に円安進行を助長するとの見方に懐疑的な見方が聞かれること。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
さらに、日足・基準線(現状:113円44銭)が明日には113円72銭まで上昇、その後、ドル円が10月20日の114円70銭を超えず、先週9日の112円73銭を下回らなければ、113円72銭で当面、横ばいを続けることになるほか、日足・転換線(現状:113円51銭)も先週9日の112円73銭、先週末12日の114円30銭を超えなければ113円51銭で横這いを続け、転換線と基準線がデッドクロスになります。加えて、上値の重い値動きを続けると、遅行スパンが価格帯を下抜けることになるだけに、先週9日の安値(112円73銭)を試す可能性も含め、下振れリスクにも引き続き注意が必要かもしれません。
EURJPY
ドイツの新規感染者数は、先週8日以降11日まで4日続けて過去最多を更新し、5万人を突破しました。さらに、オランダでは3週間の部分的なロックダウンが実施されることが決定するなど、コロナ禍によるユーロ圏経済の先行きに対する悪影響が懸念され、ユーロは、昨年7月以来の安値となる1.1433ドルまで下落しました。また、感染に収束傾向が見られる、豪やNZとの対比からユーロは対豪ドル、対NZでも下落しております。加えて、ブレクジットの合意を巡る北アイルランドへの物流問題でEUと衝突している英国が合意に向けて協議を継続する意向を示し、EU側がこれを歓迎したことから、ユーロに対し、ポンドが上昇したこともユーロの対ドル、対円での下落につながる要因となりました。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
こうした中、ユーロ円は
1)既に10月6日の安値(128円33銭)と10月20日の高値(133円48銭)のフィボナッチ61.8%水準にあたる130円30銭を一時的ながら下抜けていること、200日移動平均線(130円51銭)を下抜けていることから、これらの水準が上値抵抗線として意識された場合、130円割れとなり、一段と下落する可能性に注意が必要かもしれません。
2)日足・基準線の上昇が続いているものの、明日以降は横ばいとなりますが、先週末に付けた10月11日以来の安値(130円24銭)下回ると、下向きに転じることから動向が注目されます。加えて、日足・基準線と転換線がクロスしていること、遅行スパンが明日には価格帯を下抜けることから、雲の下限(明日:129円60銭)を下抜けた場合には、三役逆転の弱気シグナルが点灯することになるだけに注目されます。
FXデビュープログラム実施中!
FX口座の新規開設をして、口座開設月の翌月最終営業日までにエントリー&お取引いただいたお客さまに、新規取引の合計数量に応じて最大100,000円をキャッシュバックいたします。
- ※エントリーと取引の期限は、FX口座開設月の翌月最終営業日(取引終了時間まで)となります。取引時間についてはこちら
- ※FX口座開設前のエントリーも有効となります。
SBI証券のFXが選ばれる4つの理由とは?
SBI証券のFXが選ばれるのには理由があります。
FXデビューをお考えの皆さまに、SBI証券ならではの充実したサービスをご紹介いたします。
- ※1 2019年11月末時点 矢野経済研究所調べ(有力FX企業17社の月間データランキング)
- ※2 2020年5月末時点 SBIグループのうち、約7割がSBI証券のFX口座