【ドルは全般に堅調推移も、対円、対カナダドルではやや軟調に】
ドル円はやや軟調推移。米長期金利は9日の米30年債入札が不調だったことで、一時上昇したものの、週末を控えたポジション調整が優勢となり上昇も一服した。
一方、米国株式市場は3日続伸。日経平均が一時2万円を越え、独DAXも最高値を更新するなど、世界的な株高の流れが米国にも波及し株価を押し上げた。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
英国5月の総選挙後の不透明感に、予想を下回った英指標結果も加わり、ポンド売りが再燃し、対ドルでは一時1.46ドル台を割れるなど約5年ぶりに安値を更新した。この影響でユーロ、豪ドルも下落した。
(図2 白・・・ポンド米ドル、オレンジ・・・ユーロ米ドル、黄色・・・豪ドル米ドル)
(出所:ブルームバーグ)
米国債金利上昇の一服感や原油価格の上昇を背景としたドル高が一段落、カナダの3月雇用ネット変化率の予想以上の上昇に、カナダドルはドル、円に対し上昇した。
(図3 白・・・カナダドル/米ドル、オレンジ・・・カナダドル/円)
(出所:ブルームバーグ)
ドルは対ユーロ、豪ドル、ポンド等で買われる一方、対円、カナダドルでは若干売られるも、ドルインデックスは堅調に推移。
(図4 ドルインデックス 1分足)
(出所:ブルームバーグ)
CME通貨先物市場で投機筋の円売りポジションの縮小傾向が一旦止まり、4週間ぶりに小幅拡大した。低調な米3月雇用統計が悪天候による一時的鈍化との見方が強まり、ドル買い・円売りが本格的に再開するかが注目。一方、ユーロ売りポジションは5週間ぶりに縮小したものの、依然過去最高水準に留まっており、先週1.10ドル台から一時1.06ドル台割れまで下落し続けてきたユーロの反発にも注目。
(図5 白・・・円ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(円対ドル))
(出所:ブルームバーグ)
(図6 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対ドル))
(出所:ブルームバーグ)