【ドル円は119円割れ、米長期金利の低下や低調な指標結果が影響】
欧州勢の参入後、ユーロ買い・ドル売りの流れが加速する中で、ドル円は一時119.15前後まで下落するも、米長期金利の上昇とともに119円半ばまで持ち直す場面もあったが、米コア耐久財受注が予想に反してマイナスに転じたことで、再び119円を割れて上値が重くなった。一方で、米国株式市場はEU会合でギリシャ支援協議の進展はなく、コア耐久財受注の下振れや週末のポジション調整から売りが一時優勢となったが、通販大手アマゾンなど良好な企業決算内容が好感され、再びプラス圏に浮上して取引を終えた。
(図1.白・・・米ドル/円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ユーロはEU会合を前にポジション調整による買いで急上昇した後、ギリシャ支援協議の進展が進まない失望感から、再びユーロ売りに転じた。その後、EUの要人発言を睨んでの荒い動きを経て次第に値幅が縮小した。豪ドルは方向感が見えにくく、0.78ドルを挟んでの動きに終始した。
(図2.白・・・米ドル/円、オレンジ・・・米ドル/ユーロ、黄色・・・米ドル/豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
CME通貨先物市場で投機筋の円売りポジションが大幅減少。日経平均株価が2万円の大台に乗せながら、ドル円の上値が抑えられる一因となった。ユーロ売りポジションは依然高水準のまま推移しており、ユーロドルはギリシャ懸念から下落バイアスがかかるが、ポジション調整による急上昇には注意が必要。
(図3.白・・・円/米ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(円対米ドル))
(出所:ブルームバーグ)
(図4.白・・・ユーロ/米ドル、オレンジ・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対米ドル))
(出所:ブルームバーグ)