【米4月小売売上高は、前月比で横ばいの結果、米国の景気減速を懸念する動き】
米小売売上高が前月比で横ばいとなり、米国景気の鈍化を示す指標が新たに発表され、リスク回避が強まり、ドルが売られた。
(図1 白・・・ユーロドル、緑・・・米国10年債利回り、黄・・・S&P株価先物)
(出所:ブルームバーグ)
米小売売上高の結果を受けて、発表直後には米国債利回りが低下する場面も見られたが、欧州国債なども売られ始めて金利が再上昇、個別の債券が集中的に売られたかは未確認。
(図2 白・・・米国10年債利回り、黄・・・ドイツ10年債利回り、緑・・・スペイン10年債利回り)
(出所:ブルームバーグ)
米小売売上高の発表のタイミングで、金価格も上昇している事が確認できる。
(図3 CME金価格)
(出所:ブルームバーグ)
債券利回りと同じく、各国の株価はそれぞれ似かよった動きを見せている。米国の経済の先行きに関心が集まり始めていると言えそうだ。
(図4 白・・・S&P株価先物、黄・・・ドイツDAX指数、緑・・・CME日経平均先物)
(出所:ブルームバーグ)
国際エネルギー機関(IEA)発表の月報は、原油の供給過剰が精製品市場にシフトしている兆候があり、最近の原油高は長続きしない可能性を指摘している。
また、米国の製油所稼働率がほぼ4カ月ぶりのレベルに低下し、原油在庫の積みあがり懸念から原油価格が下落した。米小売売上高発表時には、目立った動きがなかったことで、原油価格を見通す上で、製油所の稼働率がより注目されていると考えられる。
(図5 WTI原油価格)
(出所:ブルームバーグ)