前営業日トピックス
週明けでやや市場参加者の積極的な動きが乏しい中、東京タイムに発表された日本のGDPがマイナス成長となり、円が売られたものの、やや限定的な動きとなった。その後は上値の重い動きとなり、ドル/円は124.50台まで上昇する動きとなった。そして、米製造業関連の経済指標が大きく悪化したことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落する動きとなり、ドル/円は124円台前半まで下げる動きとなった。終盤にかけてはやや小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本の4-6月期のGDP速報値がマイナスとなり、124.45まで上昇したものの、予想よりマイナス幅が小さかったことから、追加金融緩和の観測が高まらず、上値は限定的となった。
(2)日経平均株価や、上海株などが堅調な動きとなったことや、欧州株が堅調な展開で始まったことなどから、円が売られる動きも見られた。
(3)ニューヨーク連銀製造業景況指数が予想外の大幅悪化となり、2009年4月以来の低水準となったことから、ドルが主要通貨に対して売られた。
(4)NAHB住宅市場指数が2005年11月以来の高い水準となったことや、下落して始まった株価が下げ幅を縮小する動きとなったことを受けて値を戻したものの上値の重い動き。
本日のトピックス
今週は、米経済の回復を先導する住宅関連の指標が続くことから、結果によって利上げ時期に関する思惑が交錯する可能性も考えられる。週明けでやや小動きの展開が予想されているものの、経済指標の結果はもちろんのこと、株価動向や米長期債利回りの動きに為替相場が左右されることが多いことから、他市場の動きも注目したい。
8/18の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
7月住宅着工件数
建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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118.6万件 | 117.4万件 |
安定的な伸びとされる100万件を3ヵ月連続で上回っており、前回は2007年11月以来の高水準となった4月の119万件に次ぐ高水準となっている。市場予想では、前回から一段の伸びが予想されている。着工件数の先行指標となる建設許可件数が4ヵ月連続で伸びていることから、予想以上の結果を期待する向きもある。ただ、住宅市場の好調さを支えている指標であることから、下振れにも注意したい。 | |||
21:30 |
7月建設許可件数
住宅建設の許可申請の発行数を集計した経済指標である。そして、住宅建設は自治体に許可申請を行わなければならないため、住宅建設の先行指標となる。また、ローン金利の動向などに左右される面もあり、他の住宅関連指標同様に景気動向を見る上で重要な指標として注目されている。
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123.0万件 | 134.3万件 |
3ヵ月連続で増加しており、尚且つ前月比において3ヵ月平均で10万件を上回る大きな伸びが続いている。その反動もあり、今回は前回からの減少が予想されている。住宅着工件数の先行指標的な位置づけであることから、為替市場への大きなインパクトにはなり難いものの、FRBの利上げ時期が話題になっていることから、このところ先行きの指数にも注目が集まっており、一応結果には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
トルコリラ/円は、軟調な動きとなっており、サポートラインを下抜けて一段の下げとなる展開が続いている。次のサポートラインは43.27となり、ここを下抜ける場合には一段の下げとなり、下げトレンドの継続が考えられる。オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小しており、クロスするようなら、値を戻す動きとなる可能性も予測できる。その際には、下げ途中でサポートラインとなっていたポイント(43.44)を上抜け、トレンドが転換するのか見極めたい。