前営業日トピックス
海外市場で大きく下落した反動で、東京市場ではやや値を戻す動きとなった。新規の取引材料に乏しいことから、小動きの展開が続いた。ただ、日経平均をはじめ、アジアの主要株価が軒並み下落したことや、欧州市場もこの流れを受けて株価が下落したことから、リスク回避の円買も見られ、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。米国市場では、住宅関連の経済指標が予想を上回る結果となったものの、前日のFOMC議事録で早期の利上げ期待が後退したことや、米株価も大きく下落したことを受けて、リスク回避の動きが強まり、円や米国債が買われたことから、ドル/円は軟調な展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤に発表された新規失業保険申請件数が増加したことを受けて上値が重く、軟調な動きとなった。
(2)米中古住宅販売件数が市場予想を上回ったものの、景気先行指標総合指数が5ヵ月ぶりにマイナスとなったことや、欧米の株価が大きく下落する動きとなったことを受けて、一段の下落となる。
(3)米株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、リスク回避の動きで円が買われたことや、米長期債が買われ、米長期債利回りが低下したことを受けて、ドル/円はさらに下落。
本日のトピックス
本日は、東京市場、米国市場ともに主要な経済指標の発表がない。そして、週末ということで、機関投資家や実需関連のポジション調整の動きも予想されるが、材料に乏しいことから、一方的な動きは考えにくい。また、今週は各通貨で大きく動きが出たことから、週末の一服感も出るだろう。ただ、連日株価の下落が続いており、本日も株価が大きく動くようだと、為替市場にも影響が及ぶ可能性もあるだろう。そして、欧州タイムには、ユーロ圏と主要国の製造業・非製造業PMI指数が発表されるが、最近は比較的結果に反応するケースが見られることから、結果を受けた動きには注目したい。
8/21の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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8月製造業PMI・非製造業PMI
製造業やサービス業の購買担当者からアンケート調査を行い、新規受注・生産高・受注残・価格・雇用などを指数化したもの。景気の先行指標として注目されている。
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今回は、欧州とフランス、ドイツの指数が発表される。発表時間は、フランス(16:00)、ドイツ(16:30)、欧州(17:00)と時間差で発表される。最近では、結果を受けて動くケースもあることから注目したい。特に、ユーロ圏の牽引役であるドイツの結果には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、角度を上げながら上昇している。ただ、相場の流れが一服し、反落となる場合には、修正トレンドライン((1)ピンク、(2)青)を下抜けるかどうかを確認したい。そして、トレンドライン(赤)を下抜ける場合には、新たなトレンドラインを引いてみたい。その際には、オシレーターのMACDが両線クロスして下向きに転換するようなら、軟調な流れが続く可能性も考えられる。目先の下値のポイントは、(1)1.1183 (2)1.1152 (3)1.1107 近辺まで考えられる。