前営業日トピックス
東京市場では、前週末の雇用統計を受けて、米国の利上げ時期の後退観測からドルを売る動きが出る反面、堅調な株価動向を受けた円売りも出ており、ドル/円は序盤からレンジ内でのもみ合いの展開が続いた。しかし、終盤には、東京や欧州の主要株価が大きく上昇したことから、投資家のリスク回避の動きも和らぎ、ドル/円は堅調な動きとなった。米国市場でも、先週の米雇用統計の結果が意識され、序盤はやや上値の重い動きが続いた。そして、米国の主要な経済指標が悪化したものの、反応は限定的となった。その後は、株価が上げ幅を拡大する動きとなったことから円が売られ、ドル/円は小幅ながら一段の上昇となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、新規材料に乏しくレンジ内でのもみ合いの展開が続いた。その後、欧州主要株価が上昇して始まったことから、円売りが優勢となった。
(2)米国市場では、序盤から狭いレンジ内の展開が続き、ISM非製造業景況指数が56.9(前回59.0)と悪化したものの、反応はやや限定的だった。
(3)午後の米国市場は、取引材料に乏しいものの、主要株価が上げ幅を拡大したことを受けて、円売りが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、主要な経済指標の発表もなく、やや新規材料に乏しい中、前日大きく上昇した株価の動向に注目したい。また、米国市場では、引き続き雇用統計の悪化を背景に、利上げ期待の後退観測が高まっている。本日は、主要な経済指標の発表が予定されているが、前回からの悪化が予想される。その為、結果を受けて米国の金融政策に対する思惑が交錯する場合も考えられることから、結果には注目したい。
10/6の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
8月米貿易収支
米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる。
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-480.0億USD | -418.6億USD |
前回は、市場の予想以上に赤字が縮小し、2月以来の低水準となった。前回の反動や、季節的な要因から、赤字額の拡大が予想されている。 | |||
23:00 |
10月米IBD/TIPP景気楽観指数
米インベスターズ・ビジネス・デーリー(IBD)とテクノメトリカ・マーケット・インテリジェンス社がまとめて発表する消費者関連指数。ミシガン大やコンファレンスボードの消費者信頼感指数の先行指標として注目されている。消費者信頼感指数と同様に50が判断の基準となり、50を上回ると楽観的と判断する。
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44.5 | 42.0 |
前回は予想以上の低下となり、2013年11月以来の低水準となった。また、節目の50は5ヵ月連続で下回った。今回は、若干改善が予想されているものの、50回復まではインパクトは薄いだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、トレンドラインを下抜けており、やや上値の重い展開が続いている。また、一目均衡表では基準線と転換線がクロスしており、目先は基準線が下向きとなる場合に注目したい。目先の下値のポイントは、一目均衡表の雲上限ラインとなり、雲を完全に下抜ける場合には一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。