前営業日トピックス
東京市場は、週末で新規材料に乏しい中、小動きの展開で始まった。一時、日経平均株価が大きく上昇して始まったことを受けて、円が売られる場面もあった。しかし、その後も小動きの展開が続いた。ただ、終盤には、本邦政府要人の発言を受けて円買いが優勢となった。そして、中国人民銀行が利下げを発表したことを受けて、中国景気の減速懸念が後退するとの期待感から、安全資産とされる円が売られる動きとなった。また、米国市場でも、堅調な株価動向に加えて、米長期債利回りが上昇したことを受けて、円売りの流れが終盤まで続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)本田内閣官房参与が、日銀の追加緩和について「今すぐ追加金融緩和をする必要はない」と発言したとの報道を受けて、円買いが優勢となった。
(2)中国人民銀行が、景気支援に向け政策金利と銀行の預金準備率を引き下げた。中国の景気の減速懸念が後退するとの思惑から、投資家のリスク志向が強まり、安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。
(3)堅調な株価動向や、米長期債利回りが上昇したことを受けて、日米金利差拡大が意識され、円売り・ドル買いが優勢となった。
本日のトピックス
先週末の東京市場の引け後に、中国人民銀行が利下げを発表したが、週明けの東京市場でその影響が出る可能性が考えられる。そして、それを受けて為替市場も動く可能性があることから注目したい。また、中国では、本日から5中全会が始まることから、新たな計画などが出る場合にも注目したい。海外市場では、米FOMCを控えて様子見ムードが強まる可能性も考えられる。ただ、週明けから主要な経済指標の発表も続くことから、結果には注目しておきたい。
10/26の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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5中全会(中国党中央委員会第5回全体会議) |
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10/26-29に開かれ、次期5ヵ年計画が示される。中国経済の減速懸念を背景に、世界の金融市場が混乱しただけに、大規模な経済対策を発表するとの思惑もある。そこで、中国経済の失速懸念を払拭できる規模の対策が出されるのかどうかを見極めたい。ただ、不十分と判断される場合には、市場に失望感が出る恐れもある。 | |||
23:00 |
米国・新築住宅販売件数
米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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54.5万件 | 55.2万件 |
前回は、2008年2月以来7年ぶりの高水準となり、住宅市場の堅調さが改めて示される結果となった。今回は、前回を下回る結果が予想されているものの、高水準の伸びは引き続き維持されることから、予想の範囲内の結果なら、多少の低下となっても問題とならないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート日足
南アフリカランド/円は、日足ベースで一目均衡表の雲下限近辺で上値の重い動きが続いている。また、オシレーターのMACDでは、両線がクロス直前であることから、クロスして乖離幅が拡大傾向となるようなら、雲下限ラインに沿って軟調な動きとなる可能性も考えられる。下値サポートを抜ける場合には一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。