前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しいことや、ECB理事会やイエレンFRB議長の議会証言を控えて序盤から小動きの展開が続いた。ただ、前日の海外市場で、FRB議長が月内の利上げに前向きな姿勢を示したことが意識され、ドル/円は小動きながら堅調な動きとなった。海外市場では、ECBが預金金利を引き下げたものの、追加緩和の規模が予想より小さかったことから、ユーロを買い戻す動きが強まり、一方でドルは軟調な動きとなった。また、米経済指標が予想を下回る結果となったことも嫌気され、ドルは軟調な展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ECB理事会やイエレンFRB議長の議会証言を控えて様子見ムードも強く、小動きの展開が続いた。ただ、海外市場でFRB議長が月内の利上げに前向きな姿勢を示したことが改めて意識され、小動きながらドル/円は堅調な動きとなった。
(2)ECBの追加緩和の規模が予想より小さかったことからユーロ買いとなり、ドルは軟調な動きとなった。また、ISM非製造業景況指数が予想を下回る結果となったことも加わり、ドル/円は一段の下げとなった。
本日のトピックス
本日は、米雇用統計の発表を控えて、直前まで様子見ムードが強まる可能性も考えられる。ただ、ECBの金融政策発表を受けて、前日の海外市場では、大きな動きがあったことから、その反動などに注意したい。特に、欧米の株価が大きく下落したことから、日本の株式市場にも大きく影響する可能性もあるので注目したい。そして、昨晩の米上下両院合同経済委員会で、イエレンFRB議長が「11月の雇用統計を注意深く精査する」と発言したことから、雇用統計の結果に一層注目が集まっている。結果を受けての動きには注意したい。
12/4の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
11月失業率
労働力人口に占める失業者の割合で16歳以上の男女が調査対象。失業中の場合、就業が可能な状態か、過去4週間以内に求職活動を行ったかどうかで失業者かどうか判断される
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5.0% | 5.0% |
前回は、2008年以来の低水準まで低下し、FRBメンバーの2015年予想の下限にも達している。この水準が完全雇用との見方もあり、当面は5.0%ラインが目安となるだろう。今回のエコノミスト予想では、横ばい予想が8割を占めている。 | ||||
22:30 | 米国 |
11月非農業部門雇用者数
非農業部門に属する事業者の給与支払い帳簿をもとに集計された雇用者数。農業以外の産業で働く雇用者であり、経営者や自営業者は含まれない。
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20.0万人 | 27.1万人 |
前回は、予想を大きく上回る結果となり、夏場からの雇用鈍化の流れを一掃した。そして、12月の米国の利上げ期待を高める結果となった。今回はFOMCを控えていることもあり、注目度が増している。前日にイエレンFRB議長が「月20万人の雇用増でスラック除去に十分」と発言したことから、+20万人がベンチマークとされている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲を下抜けて一段の下げとなり、反発局面を迎えている。オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小傾向にあり、先行するラインが下向きから横ばいになりかけている。ここから先行するラインが上向きとなり、両線がクロスする場合には、値を戻す展開も考えられる。