前営業日トピックス
前日の海外市場の流れを引き継ぎ、序盤は軟調な動きとなった。その後、株価がプラス圏に反発したことから、投資家のリスク志向の動きが強まり、一時ドル/円も反発となったが、再び株価が軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。そして、海外市場序盤はもみ合いの展開が続いたが、米国市場で米経済指標が軒並み悪化する結果となったことを嫌気して、ドルは下落となった。その後、原油価格の上昇を受けて、一時は上昇する場面もあったが、終盤まで上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米FOMCの声明がハト派的だったことを受けて、アジア市場序盤も軟調な動きとなった。
(2)序盤200円以上下落した日経平均株価がその後は反発となり、プラス圏まで上昇したことを受けて、円売りが優勢となった。特に、本邦輸入企業はこの水準では消極的で、むしろ短期筋の買いが中心となった。
(3)米国市場では、序盤の米耐久財受注が予想以上の大幅悪化となったことを受けて、ドルが一時売られた。ただ、露エネルギー相の発言を受けて、原油価格が2ドル近く上昇したことが影響し、資源国通貨を中心に堅調な動きとなった。
(4)その後、発言が否定されたことや、株価がマイナス圏まで下落したことから、軟調な動きとなったが、終盤に株価が反発した。
本日のトピックス
本日は、週末で日銀の金融政策決定会合の結果発表に注目が集まっている。発表が終われば、今週重要視されていたイベントも終了し、比較的落ち着いた動きも予想される。ただ、今週も原油相場の動きで、株価や資源国通貨などが敏感に反応したことから、原油価格の動向には注意したい。特に、昨日も原油関連の要人発言が原油相場を動かす要因となっており、生産国・地域における駆け引きも見られることから、要人の発言には注意したい。米国市場では、米国の第4四半期のGDPの速報値が発表される。前期から大きく低下するとの予想が出ていることから、結果に注目したい。また、FOMCが終了したことで、米当局者の発言も出やすいことから、こちらにも注意したい。
1/29の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
4Q GDP(前期比年率)
一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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0.8% | 2.0% |
前回は、2%を維持したものの、前期比の低下が確定した。今回は、より低下が予想されている。今週のFOMCで「昨年末に経済成長は鈍化した」と下方修正していることから驚きはないが、数字で示されることから、改めて懸念が広がる可能性もあるだろう。 | ||||
23:45 | 米国 |
1月シカゴ購買部協会景気指数
シカゴ地区の製造業の景況感を指数化したものであり、50が景気の拡大・後退の判断基準となり、50を上回れば景気拡大傾向、50を下回れば景気後退傾向と判断される。
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45.3 | 42.9 |
前回は、2ヵ月連続の低下となり、2009年6月以来の低水準に落ち込んだ。今回は、その反動からやや改善が期待されているものの、引き続き製造業関連の経済指標の低下が続いていることから、大きな改善は期待できず、次回以降に基準となる50を回復する足掛かりになるのか見極めたい。 | ||||
0:00 | 米国 |
1月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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93.0 | 93.3 |
前回は、市場予想を上回り、2015年6月以来の高水準となった。消費者側では、エネルギー価格の低下など、物価低下を背景に、やや楽観的な面がある。ただ、株価下落などもあり、現況の指数が低下している。今回は、やや低下が予想されており、特に、現況指数に注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/円は、ローソク足の足型が天井形成パターンとなり、その後、軟調な動きとなっている。そして、一目均衡表の転換線を下抜けていることや、オシレーターのMACDで両線クロスしていることから、目先軟調な動きも考えられる。下値のポイントはサポートの129.46となるが、直近2回とも基準線近辺で下げ止まっていることから、基準線近辺の動きには注目したい。上値のポイントは130.20、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。