前営業日トピックス
週明けで新規材料に乏しい中、日経平均株価が大きく上昇して始まったものの、中国の経済指標が悪化したことから相殺され、ドル/円はレンジ内の展開が続いた。午後には、日経平均株価が前週末比380円以上上昇する場面もあったが、欧州主要株価が下落して始まったことから、やや軟調な動きとなった。そして、海外市場では、日銀のマイナス金利政策で、日米の金利差が拡大するとの見方から堅調な動きも見られた。しかし、米経済指標が軒並み冴えない結果となったことや、中国経済の懸念も改めて意識され、軟調な動きとなった。終盤には、株価が下げ幅を縮小したことから、値を戻したが、上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)中国の製造業関連の経済指標が悪化したものの、日経平均株価が大きく上昇したことで売り買いが交錯し、もみ合いの展開が続いた。ただ、欧州主要株価が下落して始まり、東京市場終盤は軟調な動きとなった。
(2)海外市場では、日銀が前週末に導入を決めたマイナス金利政策により、日米の金利差が広がるとの見方から円売り・ドル買いが先行した。
(3)米経済指標の冴えない結果が続いたことや、米株価が下落したことを受けて、円を買い戻す動きが優勢となった。また、原油先物価格が下げ幅を拡大したことも影響した。
(4)株価が下げ幅を縮小したことから値を戻す動きとなったが、その後は米雇用統計を控えて積極的な売買が手控えられ、もみ合いの展開が続いた。
本日のトピックス
本日は、豪州の金融政策発表や、ドイツの雇用統計の発表など、マーケットが注目する主要な経済指標の発表も予定されているが、米国の雇用統計などを控えて引き続き限定的な動きが考えられる。先週、日銀がマイナス金利導入を発表したことから円売りに大きく反応したが、週明けから限定的な動きが続いている。そして、週末に米雇用統計を控えていることもあり、よりインパクトのある材料がない限り、本日も限定的な動きが続くだろう。当面は、ややネガティブな見方もある米国経済の状況に注目が集まっており、週央から続く重要な米経済指標の結果次第と考えられる。
2/2の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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12:30 | 豪州 |
豪中銀政策金利発表 |
2.00% | 2.00% |
中国経済の減速懸念を背景に、一部では政策金利が過去最低の2.00%から引き下げられるとの見方もあるが、豪州では、労働市場の改善や豪ドル安により、豪州経済の改善の兆しも見られる。追加利下げの余地は残るものの、豪中銀は利下げを急がないと考えられ、今回は据え置きがコンセンサスだろう。 | ||||
0:00 | 米国 |
2月IBD/TIPP景気楽観指数
米インベスターズ・ビジネス・デーリー(IBD)とテクノメトリカ・マーケット・インテリジェンス社がまとめて発表する消費者関連指数。ミシガン大やコンファレンスボードの消費者信頼感指数の先行指標として注目されている。消費者信頼感指数と同様に50が判断の基準となり、50を上回ると楽観的と判断する。
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47.7 | 47.3 |
前回は、前月から改善したものの、8ヵ月連続で判断基準となる50を下回る結果となった。今回の市場予想も若干の改善が見込まれているものの、50を上回らなければ、反応は限定的だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲上限近辺で底固い動きとなり、一旦雲上限ラインから乖離している。オシレーターのMACDでは、ゼロライン手前でクロスしているが、やや値幅の小さい動きが続いていることから、信用度の高いシグナルは出難いだろう。目先の上値のポイントは、重要レジスタンスの86.36となり、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。下値のポイントは一目均衡表の雲上限ラインの85.53〜85.78(9時〜21時)、ここを下抜けるようなら、サポートの85.30、雲下限ラインがポイントとなる。