前営業日トピックス
東京市場の序盤は、要人発言などを受けて、思惑が交錯する動きとなった。ただ、休場明けの日経平均株価が大きく下落して始まったことを受けて、ドル/円は上値の重い動きとなった。そして、日銀総裁や財務官が官邸入りとの報道を受けて、円売り・ドル買いの動きが加速したものの、期待された円売り介入や円高対策に関する話ではなかったことが明らかとなり、反落する動きとなった。また、株価が再び下落したことも加わり、ドル/円は一段の下げとなった。海外市場では、欧米の株価が大きく上昇したことや、米経済指標が予想以上の改善となったことを好感して、ドル買いの動きが続いた。その後、NY原油や株価が終盤まで堅調な動きが続いたことから、ドル円・クロス円も堅調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)麻生財務相が「為替市場でかなり荒い値動きが見られる、急激な相場変動は望ましくない」
との発言したことを受けて、円がやや売られた。そして、日経平均株価が大きく下落して始まったことからドル/円も反落となり、その後も上値の重い動きが続いた。黒田東彦日銀総裁や浅川雅嗣財務官が官邸入りしたとの報道を受けて、市場介入に関する説明か?何らかの政策対応が打ち出されるのか?との思惑から円売り・ドル買いが優勢となった。
(2)「マイナス金利政策の考え方について話した」と黒田総裁が首相との協議内容を明らかにしたことを受けて、期待感や思惑が薄れて反落。また、株価が再び下げ幅を拡大したことも影響した。
(3)欧州主要株価、米株価先物が軒並み堅調な動きとなり、円売りが優勢となった。
(4)米小売売上高、輸入物価指数が予想以上の改善となったことを受けて、ドル買いが優勢となる。また、原油価格や株価が終盤まで堅調な動きが続いたことから、リスク回避の動きが後退し、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
先週は、大きく円高に動いたものの、その後は大きく反発して引けており、週明けも円高一服の動きが続く可能性が考えられる。ただ、春節明けの中国市場の動向には警戒が必要だろう。特に、中国の貿易収支の発表が予定されており、結果を受けて株価が大きく動く場合には注意したい。海外市場では、米国市場がPresidents' Day(プレジデンツ・デー)で休場となることから、限定的な動きが予想される。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲を上抜けており、目先堅調な動きも予想される。オシレーターのMACDでは、両線がゼロポイントを上抜けて堅調な動きが続いているが、乖離幅がやや縮小しており、先行するラインもやや失速気味である。現状では、雲上限ラインに沿った動きとなっているが、雲上限ラインから乖離する動きとなるのか、再び雲の中に入り込むのか注目したい。雲の中に入り込む場合でも、2本のトレンドラインを下回らない場合には、再び堅調な動きとなる可能性も考えられる。