前営業日トピックス
東京市場では、企業の夏季休暇入りで実需筋のオーダーも少なく、序盤から小動きの展開となった。そして、中国の経済指標の結果がまずまずであったことから、円売りとなる場面もあったが、上値は限定的となった。海外市場では、米経済指標が予想に反して低下したことや、米国債利回りの低下を受けて、円買いが優勢となった。また、終盤には堅調な展開が続いていた米株価がマイナス圏まで下落したことも影響し、終盤にかけて上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しく、夏季休暇シーズンで市場参加者が少なく、序盤から小動きの展開となった。
(2)7月の中国消費者物価指数がまずまずの結果となったことから、円が売られる場面もあった。ただ、多くの企業が夏季休暇入りし始めており、実需のフローが細っている上、シンガポール市場が休場であることから、限定的な動きが続いた。
(3)米国市場では、非農業部門労働生産性が予想外のマイナスとなったことから、ドルは軟調な動きとなった。また、米国債券利回りが低下したことで、日米の金利差縮小が意識され、円買い・ドル売りが優勢となった。
(4)終盤にかけて、米国債券利回りが一段と低下したことや、米株価がマイナス圏まで下落したことなども影響し、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、多くの法人が夏季休暇に入ることや、祝日前日であることから、限定的な動きが続く可能性も考えられる。株やその他の市場でも市場参加者が少なくなる傾向が出始めており、金融市場全体で夏枯れ相場となる可能性もあるだろう。米国でも、夏季休暇シーズンを迎えており、米国市場でも限定的な動きが予想される。ただ、前半には米経済指標や、エネルギー在庫統計があり、比較的動きが出る可能性も考えられる。しかしながら、後半には前日同様に限定的な動きが続くだろう。
8/10の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
6月JOLT労働調査[求人件数]
米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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558.8万件 | 550.0万件 |
前回は、市場予想を下回り、2015年12月以来の低水準となった。今回は、前月から若干の改善が予想されているものの、米雇用統計においては、5月に大幅な悪化となったが、6月に反動で改善していることから、求人数でも同様に、市場予想を上回る可能性も想定しておきたい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲下限ラインで底固い動きが続いているが、ここから雲を下抜けて一段の下げとなるのか、ここで底固い動きとなり、雲上限ラインを目指す動きとなるのか注目したい。オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小しているが、クロスするようなら、上昇を示唆する形となる。