前営業日トピックス
東京市場では、前週末のジャクソンホールでのFRB議長の講演や、FRB副議長の発言を受けて、ドル買い・円売りが続いており、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。また、日経平均株価が大きく上昇したことも影響した。その後は上昇が一巡し、欧州株の下落などを受けてやや軟調な動きとなった。米国市場では、米経済指標が堅調な結果となったものの、予想通りの結果となり、反応は限定的となった。ただ、その後に発表された製造業関連の経済指標が予想以上に悪化となったことや、米国債券利回りの低下が影響し、軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末に、イエレンFRB議長が「利上げへの論拠が強まってきた」と利上げに前向きな発言をしたことで、米国の早期利上げ観測が再燃したことが引き続き材料視され、ドル買い・円売りが優勢となった。また、日経平均株価が大きく上昇して始まったことも材料視された。
(2)ドル買い・円売りの動きが一巡したことや、欧州主要株価が下落したことを受けて、やや軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、米個人所得・消費統計がともに堅調な結果となったものの、やや反応は限定的となった。また、英国市場が休場で市場参加者が少ないことも影響し、限定的な動きとなった。
(4)米国10年債利回りが1.6176%から1.5612%まで低下するなど、軒並み低下が続いたことから、日米の金利差縮小が意識され、ドル売り・円買いが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、日本の雇用統計の発表があり、この結果を受けて株価に動きが出る場合には、為替市場にも影響する可能性が考えられることから、株価の動きなどには注目したい。ただ、米国の雇用統計を週末に控えて様子見ムードが強まりつつあることから、やや方向感に乏しい動きが続くと考えられる。また、米国市場でも同様と考えられるが、主要な米経済指標の発表が予定されており、堅調な結果となるようなら、米国の利上げに対する思惑が交錯する可能性もあるだろう。
8/30の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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97.0 | 97.3 |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、前月から若干の低下となった。現況指数が2ヵ月連続で上昇となるなど、改善が続いている。今回は、前回から若干の低下が予想されているものの、大きく低下しなければ懸念は広がらないだろう。逆に予想を上回る結果となれば、ドルの支援材料になる可能性もあるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート日足
ドル/円は、高値を付けた後、上値の重い動きが続いており、やや調整の動きとなりつつある。一目均衡表では、転換線・基準線を下抜けており、両線がクロスするようなら、一段の調整となる可能性も考えられる。また、遅行スパンも価格帯に接近しており、価格帯を下抜けるようなら、押し下げ要因となる可能性も考えられる。目先の下値のポイントは、38.2%押し、50%押し近辺がポイントと考えられる。オシレーターのMACDでは、両線下向き継続中だが、ゼロポイントを両線が下抜けるようなら、下げ継続のシグナルとなり、こちらの動きにも注目したい。