前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の軟調な流れが一服し、序盤は堅調な動きとなった。しかし、日経平均株価が下落して始まり、その後下げ幅を拡大する動きとなったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
午後には底固い動きが続いたものの、引き続き日経平均株価の下落などが影響し、欧州株も軟調な動きとなったことから、投資家のリスク回避の動きも強まり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
米国市場では、経済指標が比較的堅調な結果となったことから、ドル買いとなる場面もあった。ただ、今週注目されたイベントが終了したことから、利益確定のドル売りが優勢となり、クロス円も軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)堅調な米経済指標でも115円を上抜けできなかったことで、利益を確定する動きが強まった海外市場の流れが一服し、序盤は値を戻す動きとなった。しかし、円買いの動きが強いことや、日経平均株価が下落したことから、軟調な動きが続いた。仲値公示近辺では、輸入企業のドル買い・円売りもあり値を戻す場面もあった。また、麻生財務相とムニューチン米財務長官の初の電話会談が行われたが、市場の反応は限定的だった。
(2)午後に入ると、日経平均株価も下げ止まり、底固い動きとなったことや、113円台で実需筋や短期筋などからのドル買い・円売りも入り、底堅い動きが続いた。
(3)欧州の主要株価が軟調に推移したことを受けて、投資家のリスク回避の動きからドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(4)米雇用関連や、製造業関連の指標が予想より良好な結果となったことを受けて、ドルが買われる動きとなった。しかし、その後は最近のドル高を背景に利益確定のドル売り・円買いが優勢となり、また米債券利回りの低下なども加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表がないことや、週末であることから、限定的な動きも予想される。ただ、株価の動きや、週末の実需の動き次第では、為替市場にも影響が出る可能性も考えられる。
特に、円高が進む場合には、値頃感から仲値公示前後や引け前にドル買いの動きが出る可能性もあるだろう。 米国市場では、景気関連の経済指標発表があり、それ以外は新規材料がないことから、指標の結果には注目したい。
最近は、比較的好調な経済指標の結果が続いていることから、結果を受けて動きが出る可能性も考えられる。ただ、発表後は今週の主要な材料(イエレン議長や当局者の発言、主要な経済指標発表)が一巡したことや、米国市場が3連休を控えていることから、利益確定やポジション調整の動きが強まる可能性も考えられる。
また、米ダウ平均株価は、6営業日連続で終値ベースの過去最高値を更新したが、S&P500指数が8営業日、ナスダック指数が7営業日ぶりに下落したことから、米国の株価の動きにも注目したい。
2/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月景気先行指標総合指数(前月比)
米国の民間調査機関のコンファレンスボードが発表する指標で、株価や金利、企業業績、マネー・サプライなど景気に先行して動く10種類の経済指標を指数化した経済指標。景気の方向性や転換点を判断する上で参考にされる。
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0.5% | 0.5% |
前回は、市場予想と一致して、昨年7月以来の水準まで上昇、2015年6月以来の高水準に並んだ。今回も前回同様に0.5%が予想されているが、1月は株価が安定し、後半には最高値を更新する動きとなったこともあり、予想を上回る可能性も一部では期待されている。 |