前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、序盤から軟調な動きとなった。日経平均株価が序盤やや上値の重い動きとなったものの、その後堅調な動きとなり、1996年12月以来の高値を付ける動きとなった。ただ、為替市場では週末のポジション調整の動きなどもあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルが売られる動きが強まり、ドルは大半の主要通貨に対して下落した。また、米国債利回りの低下で、日米の金利差が縮小するとの見方が広がったこともドル売りを後押しした。そして、その後に発表された消費者関連の経済指標が良好な結果となり、値を戻す動きとなったが、上値はやや限定的だった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しい中、日経平均株価が序盤からやや軟調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。一方、仲値公示にかけては実需筋のドル買いも出ており、底固い動きとなった。ただ、仲値通過後は、週末の利益確定やポジション調整の売りに押された。
(2)一旦、値を戻す動きも見られたが、米国債利回りが低下したことに加え、112円台割れとなったことで、下げが加速した。しかし、ドル/円は111.80台のテクニカル的なポイントが意識され、底固い動きとなった。そして、欧米の株価が堅調な動きとなったことや、米国債利回りが上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米消費者物価指数、小売売上高が市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルは大半の主要通貨に対して下落した。また、米国債利回りが低下したこと、金利先物市場において12月の利上げ予想確率がやや低下したこともドルの圧迫要因となった。
(4)ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回り、2004年1月以来13年9ヵ月ぶりの高水準となったことを受けて、ドルが買い戻された。ただ、その後は週末の午後となり、市場参加者が少ないことから、終盤まで狭いレンジ内の動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、序盤に中国の主要な経済指標の発表に加え、午後には日本の主要な経済指標の発表が予定されており、結果を受けた株価の動きに注目したい。また、引き続き北朝鮮情勢が意識されていることから、関連する報道や要人発言には注意したい。
米国市場では、製造業関連の米経済指標の発表や、ワシントンで日米経済対話が開かれる予定であり、結果が注目されている。日米経済対話では、特に為替に関する日米政府関係者の発言には注目したい。
10/16の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
10月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY連銀製造業景気指数は、NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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20.0 | 24.4 |
前回は、8月の結果から若干低下したものの、市場予想を大きく上回り、高水準を維持した。今回は、引き続き低下が予想されているものの、20を維持すると予想されている。20以上の結果となり、好調が維持できるのかが注目されている。当該指標は、この後に続く製造業関連の経済指標の先行指標となることからも、注目されている。 |