前営業日トピックス
序盤は、前週末の流れを引き継ぎ、ドルは底固い動きとなった。また、実需のドル買い・円売りもあり、堅調な動きとなった。その後は、米国債利回りが低下したことや、欧州勢がドル売り・円買いを先行させたこともあり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、ニューヨークで爆発テロ事件との報道を受けてドル売り・円買いが優勢となる場面もあったが、その後は株価や米国債利回りの上昇を受けて、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が上昇して始まったものの、上げ幅を縮小する動きとなったことを受けて、序盤のドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。ただ、仲値公示にかけては、実需のドル買い・円売りなどもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)マーケットでは、米FOMCなどの重要イベントを控えており、様子見ムードが強まりつつあり、ポジション調整の動きも見られた。一方、ニュージーランド政府が、NZ中銀の次期総裁にエイドリアン・オア氏を指名したとの報道を受けて、NZドルが上昇となり、特にNZドル/円は11/13以来の高値を付ける動きとなった。その後、米長期金利が時間外取引で低下したことを受けて、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りの動きが優勢となった。
(3)ニューヨークで爆発テロ事件発生との報道を受けてドルを売って相対的に安全な資産とされる円が買われる動きとなった。ただ、容疑者が拘束されたと伝わったことから、値動きは限定的となった。その後は、下落した米国債利回りが上昇したことや、株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前日の日経平均株価が引け高で終了し、米国市場でも主要株価が堅調な動きとなったことから、株価の動きに注目したい。そして、11/9以来の23000円台乗せとなるようなら、為替市場への影響も考えられる。 海外市場では、英国の政策金利発表(14日)を控えて、注目される英国の物価関連の経済指標の発表が予定されており、結果に注目したい。そして、米国市場でも主要な経済指標の発表が予定されているものの、本日からFOMCの議論が始まる(政策発表は13日)ことから、結果発表を控えて様子見ムードが強まる可能性も考えられる。また、米アラバマ州で上院の補欠選挙が予定されている。上院では、現在共和党が52議席(民主党は48議席)で過半数ぎりぎりの状況である。もともと、アラバマ州は共和党の地盤とされるが、民主党が議席を奪えば、51対49となり、2名の造反者が出ると法案が否決されることになり、トランプ政権の議会運営が厳しくなるとの指摘もあることから、結果には注目したい。
12/12の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
11月生産者物価指数(前月比)
生産者物価指数(PPI=Producer Price Index)は、米国内の販売業者の販売価格を調査し、算出した物価指数。特に、振れ幅の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が重要視されており、消費者物価指数(CPI)と同様にインフレ圧力を測る指標として注目されている。
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0.3% | 0.4% |
前回は、市場予想を上回り、4月以来の高い伸びを維持した。前年比では、2012年1月以来約5年ぶりの高い伸びとなった。食料品の上昇が下支え要因となった。今回は、前回から若干伸び幅が縮小すると予想されているが、前年比ではさらに伸び幅が拡大すると予想されており、前年比の結果、またコアの結果にも注目したい。 |