前営業日トピックス
東京市場では、米連邦政府予算を巡る問題の先行き不透明感が意識され、円を買ってドルを売る動きが先行した。その後、米下院でつなぎ予算が可決したことから、ドル買い戻しの動きも見られた。しかし、上院では予算を巡り意見が対立していることから、一部政府機関が閉鎖される可能性もあるとの見方も広がっており、ドルは主要通貨に対して再び軟調な動きとなった。
米国市場では、政府機関の閉鎖回避に向けた審議の結果を見極めたいとの思惑から、積極的な売買が手控えられ、限定的な動きが続いた。一方、ECBの量的緩和の縮小観測がやや後退しているとの見方から、ユーロはドルや円などに対して軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米国の暫定予算案に関する議論がされているが、米国の政府機関閉鎖に対する懸念が強まっていることから、ドルは上値の重い動きとなった。その後、米下院で2/16までのつなぎ予算案が可決したことを受けて、ドル買い戻しの動きとなった。また、実質的な五・十日で、仲値公示付近にかけては国内実需筋のドル買い・円売りも若干見られた。
(2)下院で2/16までのつなぎ予算案を可決し、予算案は上院に送られたが、米上院の与野党は移民政策を巡り対立しており、政府機関閉鎖を回避できるかは不透明との見方が強まったため、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。また、一部では、週末のポジション調整が出ていたことも、ドルを圧迫した。
(3)米上院でのつなぎ予算案の審議が続いており、結果を見極めたいとの思惑から様子見ムードが広がり、ドル円・クロス円はレンジ内でのもみ合いが続いた。また、ミシガン大学消費者信頼感指数が発表されたものの、反応は限定的となった。
本日のトピックス
東京市場では、週明けで新規材料に乏しい中、先週末の米連邦政府のつなぎ予算案の審議の結果や、ドイツ社会民主党(SPD)の党大会の結果が材料視されるだろう。また、日銀の金融政策決定会合が始まり、明日結果発表と会見が予定されていることから、値動き一服後は様子見ムードが出てくる可能性もあるだろう。そして、日経平均株価は、先週一時24000円台乗せとなったが、上値の重い動きが続いている。引き続き大台乗せをトライするのか、ここから反落となるのかが注目されており、様子見ムードが強まるようなら、株価の動きが為替市場にも影響するだろう。
米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、やや限定的な動きも考えられる。ただ、3年半ぶりの高値水準となった米10年債利回りなど、米国債利回りの上昇が続いており、やや警戒感が出ている。調整となる場合には影響が出る可能性も考えられることから、注目しておきたい。