前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の堅調な流れが一服し、序盤はやや軟調な動きとなった。ただ、米当局者の発言を受けて、ドルは底固い動きとなった。日経平均株価が底固い動きとなったことや、米国債利回りの上昇を受けて、ドル買い・円売りが優勢となった。
米国市場では、再び株価が大きく下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、比較的安全な資産とされる円を買う動きが優勢となり、終盤までドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)ドル買い・円売りの流れが一巡し、序盤から軟調な動きとなった。ただ、ウィリアム・サンフランシスコ連銀総裁が、「最近の市場の動揺を受けても自身の政策・経済見通しは根本的に変わっていない」と発言したことを受けて、ドルは底固い動きとなった。仲値公示近辺での国内実需筋の動きは乏しかった。
(2)米長期金利の上昇を背景に日米金利差の拡大を見込んだドル買いが優勢となった。また、日経平均株価が上昇したことで投資家の積極姿勢も加わり、安全資産とされる円を売る動きが優勢となった。
(3)新規材料に乏しく、やや値動きも一服したことから、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。そして、英中銀の金融政策発表では、予想通り全会一致で政策の現状維持が発表されたものの、カーニー英中銀総裁が、会見で「利上げは、昨年11月の想定より早期に必要になる可能性」と発言したことを受けて、ポンドは主要通貨に対して上昇した。
(4)米国の財政赤字拡大に伴う国債増発懸念に加え、英中銀が早期の追加利上げを示唆したことから、米英の金融引き締めペース加速の可能性が意識され、米長期金利が上昇する動きとなったことを受けて、米主要株価が軒並み大幅下落となった。これを受けて、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前日の米国市場で主要株価が大幅下落となった影響で、日経平均株価も序盤から大きく下落している。そして、引けまでに下げ幅を縮小するのかどうか、注目される。
米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、引き続き主要株価の動きに注目したい。2/5の株価の大幅下落で、高値から10%以上の下落となったことで、本格調整との見方も出ていた。しかし、その後値を戻したことから、マーケットではやや安堵感が出ていた。ただ、昨日大幅下落となったことで、マーケットの不安が再び高まっている。本日は週末であるものの、株価の動きには要注意だろう。
気まぐれ投資コラム
冬季五輪開幕!開会式当日のマーケットは意外と動く?
本日から、韓国の平昌で冬季五輪が開催されます。冬季五輪は、近代オリンピックの一種で、4年に1度に行われ、第1回大会は1924年にシャモニー(フランス)で開催されました。1992年アルベールビルオリンピックまでは夏季オリンピックと同じ年に開催していましたが、1994年リレハンメルオリンピック以降、夏季オリンピック開催年の中間となる年で開催されるようになったそうです。
過去の冬季五輪の開会式当日のマーケットを見ると、ドル/円は2000年以降で平均で1.25円幅、米ダウ平均では平均144ドルの動きとなっており、比較的動きがあるようです。今年は、大きく波乱があった後で、その余韻が残っている状況であり、週末であることから、マーケットの動きには注意をしつつ、選手を応援したいものです。
※出所:データを基にSBILMが作成