前営業日トピックス
東京市場では、大半の海外市場がクリスマス休暇で休場だったことから市場参加者が少なく、新規材料に乏しい中でドル円・クロス円は序盤から狭いレンジ内の動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)クリスマス休暇で欧米市場が休場だったことで、海外勢の市場参加者が少ない中、ドル円・クロス円は序盤から狭いレンジ内の動きとなった。特に、ドル/円は上下6銭のレンジ内での動きとなった。一方、日経平均株価は、序盤から上値の重い動きとなったが、上下約41円幅と非常に狭いレンジ内の動きとなった。
大半の海外市場が休場となることから、東京時間は15時半までの短縮取引となった。
本日のトピックス
本日は、オーストラリア、ニュージーランド、香港、ドイツ、フランス、南アフリカ、英国、カナダ市場が休場となることから、新規材料に乏しく引き続き小動きの展開が予想される。また、米国市場は休場明けとなるが、主要な経済指標の発表もなく、すでに年末年始の休暇に入っているトレーダーも多く、市場参加者が少ないことから方向性に乏しい展開が予想される。その中で、休場明けの米株式市場の動きに注目したい。特に、ここまで9営業日連続で最高値更新中のナスダックの動きには注目も集まっている。一方、米朝の緊張が燻っていることから、関連する報道や要人発言には注意も必要だろう。
12/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
22:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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22.0万件 | 23.4万件 |
前回は、市場予想を上回る結果となったものの、2017年9月以来の高水準となった前週の結果からは改善した。今回は、一段の改善が予想されており、GMのストライキの影響が一時的だったことが示される結果になると見られている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
週足のドル/円では、一目均衡表の雲上限ライン近辺での上値の重い動きが続いており、今週で5週目となっています。現状では、雲の中での展開が続いていますが、ここから上下どちら側に抜けるのかで目先の方向性が明確になる可能性も考えられます。
一目均衡表の雲上限ラインは109.739、雲下限ラインが109.228(来週は109.157)となります。現在、一目均衡表では、基準線・転換線がクロス、遅行スパンが価格帯を上抜けており、これに雲上抜けが加わると三役好転の強気シグナルとなります。そのため、雲上抜けとなる場合には一段の上昇となる可能性も考えられます。
ただ、投資家心理では、ここまで5週間上抜け達成とならないことから、109.50台オーバー近辺では売りも散見され、やや弱気の目も出始めています。そのため、下抜けの場合には一段の下げとなる可能性もあり、上下どちら側に動きが出るのかの攻防戦となっています。なお、上側には長期のチャート分析のポイントにされることが多い200週移動平均線が、下側には今年の最安値となる104.43からのトレンドラインがあることも攻防戦のポイントとなっていると考えられます。
上値のポイントは雲上限ラインの109.739、ここを上抜ければ、上値目標の計算値である110.533から110.672近辺が次の上値のポイントと考えられます。一方、下値のポイントは雲下限の109.228(来週は109.157)、その下はもみ合いの下限の108.430が重要なポイントと考えられます。
気まぐれ投資コラム
来年のドル/円の変動幅は大きくなるのか?
今年もあと残り4営業日となりましたが、ドル/円はここまで1年間の値幅が7.94円(12/26時点)となっており、このまま終了すると、過去20年間の中で最も変動幅の小さかった年となります。昨年2018年は年間の変動幅が初めて10円幅割れとなりましたが、変動幅の小さかった年の翌年は比較的大きな動きとなる傾向があることから、今年2019年は年初から期待感も大きくなっていました。そして、2019年の年明け3日、いきなりドル円・クロス円は大幅な下落となり、波乱の幕開けとなりました。その後、上下に動きが出ましたが、結局ドル/円はここまで昨年以上に小さい変動幅となっています。
※出所:データを基にSBILMが作成
※出所:データを基にSBILMが作成