前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から上昇するなど、アジア株が底固い動きとなったことから、ドルと円は上値の重い動きとなったものの、クロス円の堅調地合いに支援されて底固い動きとなった。ポンドは、英国とEUの通商協議に関する楽観的な見方もあり、堅調な動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨に対してドルは上値の重い動きとなったことから、対円でも軟調な動きとなった。ただ、クリスマス休暇を控えて取引が低調だったことから、値動きは限定的だった。
海外市場では、英国とEUの通商交渉が大枠で合意したとの報道を受けて、ポンドやユーロの欧州通貨に加え、リスク回避の動きが和らいだことから資源国通貨もドルや円に対して堅調な動きとなった。その後は、利益確定やクリスマス休暇を控えたポジション調整なども加わり、上値の重い動きとなった。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上昇に転じたことから、対円でも序盤の安値の103.39から103.65まで上昇したものの、前日の高値を更新できないまま引けにかけては再び上値の重い動きとなった。
米株式市場では、欧州主要株価指数の上昇を受けて、米主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が3週ぶりに減少したことも好感された。ダウ平均株価は、一時前日比277ドル高まで上昇したものの、終盤には上げ幅を縮小して114.32ドル高(+0.38%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、序盤に取引時間中の最高値を更新したものの、その後はマイナス圏まで下落し、36.80ポイント安(-0.29%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の堅調な流れが一服し、序盤から上値の重い動きとなった。一方、英国とEUの通商協議が難航しているものの、移行期間の延長、来年も交渉が継続されるとの楽観的な見方もあり、ポンドはドルや円に対して堅調な動きとなった。
(2)日経平均やアジア株が堅調な動きとなったものの、クリスマス休暇を控えて市場参加者も減少傾向にあり、主要通貨は限定的な動きとなった。その後は、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった一方、底堅い値動きとなるなど、クリスマス休暇を控えたポジション調整との声も聞かれた。
(3)米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が改善したことを受けて、ドルは堅調な動きとなったものの、申請件数自体依然として高水準であることや、個人所得・支出が予想下回る結果となったことがドルの圧迫要因となった。さらに、複数の当局者によると、英国とEUの通商交渉が大枠で合意との報道を受けて、ポンドやユーロの欧州通貨に加え、リスク回避の動きが和らいだことから資源国通貨もドルや円に対して堅調な動きとなった。一方、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。
(4)上昇となった欧州通貨などは、利益確定やクリスマス休暇を控えたポジション調整なども加わり、上値の重い動きとなった。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上昇に転じたことから、対円でも序盤の安値103.39から103.65まで上昇したものの、引けにかけては再び上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
昨晩、複数の当局者の話として、英国とEUの通商交渉が大枠で合意したとの報道を受けて、ポンドやユーロの欧州通貨に加え、資源国通貨も堅調な動きとなった。正式合意となれば、一段の上昇が見込まれるとの予想がある一方、ある程度織り込まれていることもあり反応は限定的との見方もあり、動向に注目したい。
また、欧州時間では、トルコ中銀の金融政策発表が予定されており、現状では政策金利の1週間レポレートが現行の15.00%から16.50%に引き上げられると予想されている。予想外の結果となる場合には、トルコ・リラが大きく動く可能性も考えられることから、結果には注目したい。
海外市場では、翌日がクリスマスで大半の市場が休場となることや、すでにクリスマス休暇を取っている場合もあり、市場参加者が少なく、さらに主要な経済指標の発表もないことから流動性が乏しく、限定的な動きが予想されている。