前営業日トピックス
週明けの東京市場では、前週末の海外市場での株安を背景に、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前週末比400円超下落したことが影響し、円が買われた。さらに、欧州各国でロックダウン延長などの強化措置により、欧州経済の先行き懸念に加え、イタリアやオランダの政局不安を背景に、ユーロの対ドル、対円での下落が続いており、ユーロは欧州時間でも主要通貨に対して軟調な動きとなった。
米国市場がキング牧師の記念日(Martin Luther King Day)のため休場となり、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きとなった。ただ、ユーロは引き続き主要通貨に対して軟調な動きが続いており、対円で一時昨年12/1以来、対ドルで12/2以来の安値を更新した。一方、ポンドはアジア時間からの軟調な動きが一服し、NY市場終盤にかけて対ユーロでの反発も見られドルや円に対して堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前週末の海外市場の株安を背景に、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなり、一時前週末比407円安まで下落したことを受けて、投資家のリスク回避の動きが意識され、ドルや円が買われた。ドル/円は、序盤に前週末の海外市場で付けた高値の103.90を上抜けて103.93まで上昇した。ただ、その後は上昇一服となり、106.69まで下落するなど、上値の重い動きとなった。さらに、アジア株全般が下落したこともあり、クロス円は上円の重い動きが続いた。
(2)日経平均株価が下げ幅を縮小したものの、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。一方、引き続きECB当局者などによる最近のユーロ高牽制発言に加え、欧州各国でのロックダウンの延長により欧州経済の先行き不透明感が高まっていること、さらにイタリアやオランダの政局不安を背景に、ユーロは軟調な動きが続いた。その後、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して堅調な動きとなったことから、対円でも堅調な動きとなり、103.84まで上昇した。
(3)米国市場がキング牧師の記念日(Martin Luther King Day)のため休場となり、新規材料に乏しい中、ドル/円は上下12銭の動きとなるなど、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きとなった。ただ、ユーロは欧州時間から軟調な動きが続いており、一時対円で昨年12/1以来、対ドルで12/2以来の安値を更新した。一方、英国の首相報道官が水産業の支援策に関して近々説明するとしたことや、ジョンソン英首相が英国経済の回復に自信を示したことが好感され、アジア市場までドルや円に対しての下落が一服し、堅調な動きとなった。
本日のトピックス
欧州各国でのロックダウンの延長により欧州経済の先行き不透明感が高まっていること、さらにイタリアやオランダの政局不安を背景に、ユーロは軟調な動きが続いており、ユーロはドルや円に対して12月序盤以来の安値を更新している。本日は、ドイツやユーロ圏の1月のZEW景況感調査の発表が予定されており、現状のユーロ圏の景気動向をみる上で注目されており、結果を受けた反応にも注目したい。
米国市場は休場明けとなるが、米国の主要な経済指標の発表がないことから、株価動向や金利の動きに左右される展開が予想される。その中で、米国の第4四半期の企業決算の発表が本格化しており、本日は米大手金融のバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックスなどの決算発表が予定されていることから、結果が注目されている。