前営業日トピックス
アジア市場では、日本と中国市場が休場となり、ドル円・クロス円は序盤から限定的な動きが続いた。しかし、欧州時間に入ると、時間外取引の米国債利回りが大きく上昇したことや、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、米追加経済対策の進展期待を背景に、米主要株価指数が堅調な動きとなったことから、投資家のリスク志向の動きが意識され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、米主要株価が下落に転じ、マイナス圏まで下落したことから、クロス円は上値の重い動きとなった。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上昇したことや、米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は底固い動きとなった。
米株式市場では、米経済対策の進展期待を背景に、ダウ平均株価が序盤に史上最高値を更新するなど、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。しかし、その後は利益確定売りが優勢となり、ダウ平均株価は一時193ドル安まで下落した。ただ、終盤には再び堅調な動きとなったものの、7.10ドル安(-0.02%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、53.27ポイント高で終了し、終値ベースの最高値を更新した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)アジア市場では、日本や中国市場が休場で市場参加者が少なく薄商いの中、序盤から小動きの展開が続いた。しかし、欧州時間に入ると、欧州主要株価指数や米株価先物市場でダウ先物が底固い動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、時間外取引の米国債利回り上昇したことも加わり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
(2)米国市場では、米追加経済対策進展期待を背景に、ダウ平均株価が史上最高値を更新するなど、米主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、投資家のリスク志向の動きが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)その後、米主要株価が下落に転じ、主要3指数が一時マイナス圏まで下落したことから、クロス円は上値の重い動きとなった。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上昇したことや、米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は底固い動きとなった。
本日のトピックス
米国では、新型コロナウイルス感染拡大に伴う労働市場への影響は依然としてあるものの、解雇が減少していることが最近の経済指標の結果でも示されている。ワクチン接種がさらに進み、感染者数が減少傾向となる場合には、経済活動が正常化に向かうとの期待も高い。さらに、1.9兆ドル規模の追加経済対策に対する期待感もあり、株式市場では期待感から連日最高値を更新する動きとなっている。ただ、一部では依然として期待先行であることから、最近の株高に対する警戒感を指摘する向きもある。
為替市場では、欧米の株式市場や債券市場の動きに敏感に反応しており、経済指標の結果と共に、株式・債券市場の動きにも注目したい。本日は、2月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されており、消費者のマインドに好転の兆しが見られるのか注目したい。
2/12の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
---|---|---|---|---|
0:00 | 米国 |
2月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
|
80.9 | 79.0 |
前回の確報値は、速報値から下方修正され、先行きの景況感が0.2ポイント上方修正されたものの、現在の景況感が1.0ポイント下方修正されたことが影響した。消費者の景気回復に対する期待感が後退していることが示された。今回の速報値では、前月からの上昇が予想されており、予想通りの結果なら、昨年3月以来の高水準となる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、下げ一服となり、底固い動きが続いており、ここから堅調な動きが続くのか、再び軟調な動きとなるのか注目される。
相場の方向性を示すとされる一目均衡表の基準線は、横ばいから上昇となっているが、ここから25日までは現状の104.550で横ばいが続くことから、基準線の下抜けには注目だ。基準線は、サポートやレジスタンスとなるケースも多いことから、下抜けとなる場合には一段の下げとなる可能性も考えられる。
オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、乖離幅も拡大している。ここから両線がそろって下向きとなり、乖離幅拡大が続く場合には軟調を示唆する形状となることから、両線の動きに注目だ。また、下げ途中の戻りの日柄では4営業日目に再び下げに転じるパターンもあることから、週明けの動きにも注目だ。
上値のポイントは、戻り高値の104.843、ここを上抜ける場合には、転換線の105.090。一方、下値のポイントは基準線の104.550、次いで直近安値の104.441、雲下限の104.135と考えらる。