前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなったことや、期末・年度末を控えた実需のドル買いが観測されたこともあり、仲値公示にかけてドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、株価が上げ幅を縮小する場面もあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなったが、午後に入り、再び日経平均株価が上げ幅を拡大したことや、米株価先物が上昇したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
米国市場では、米経済の回復期待を背景に、米主要株価指数が上昇したことを受けて、投資家のリスク選好の動きが高まったことや、米国債利回りが上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、上昇していた米国債利回りが低下したことや、月末・四半期末を控えたロンドンフィキシングに絡んだドル売りも観測されたことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。終盤にかけて米主要株価指数が上げ幅を拡大する動きとなったことや、低下した米国債利回りが再び上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
米株式市場では、経済活動の再開が進んでいることを背景に、景気回復期待の高まりから主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、終盤に一時前日比479ドル高まで上昇し、高値圏を維持したまま453.40ドル高(+1.39%)で終了、終値ベースの最高値を更新した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、161.04ポイント高(+1.24%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比510円高まで上昇したことから、投資家のリスク選好の動きが強まり、ドルや円が売られる動きとなった。さらに、月末・期末・年度末を控えた実需のドル買いが観測されたことや、時間外取引の米10年債利回りが上昇したことから、ドルは対円で堅調な動きとなり、109.31まで上昇した。
(2)日経平均株価が250円以上上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きとなった。ただ、その後再び上げ幅を拡大する動きとなったことに加え、米株価先物市場でダウ先物が130ドル超上昇したことから、クロス円は底固い動きとなった。一方、米10年債利回りの上昇も加わり、ドル/円も堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、欧州市場の堅調な流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から上昇した。米経済の回復期待を背景に、米主要株価指数が上昇したことで投資家のリスク選好の動きが強まったことや、米長期金利の指標となる米10年債利回りの上昇がドル円・クロス円の押し上げ要因となった。ドル/円は、一時109.85まで上昇し、昨年6/5以来の高値となった。
(4)上昇していた10年債利回りが低下したことや、月末・四半期末を控えたロンドンフィキシングに絡んだドル売りも観測されたことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。終盤にかけて米主要株価指数が上げ幅を拡大する動きとなったことや、低下した米10年債利回りが再び上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
本日のトピックス
本日の海外市場では、欧米の主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが予想されている。そのため、株式市場や債券市場の動きが注目されている。さらに、月末・期末を控えた実需の売買が活発になることも予想されており、連日仲値公示やロンドンフィキシングに向けた動きが注目される。また、イースターの連休を控えて海外勢のポジション調整の動きも想定されることから、合わせて値動きには注意したい。