前営業日トピックス
東京市場では、グッドフライデーでアジアの一部や、欧米など多くの国が休場だったことから、ドル円・クロス円は序盤から狭いレンジ内の動きとなった。特に、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが高まったことや、海外市場の休場で市場参加者が少なったことも影響した。午後に入り、ポジション調整の円買いも観測され、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国では序盤に発表された3月の米雇用統計が良好な結果となったことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、短縮取引の米債券市場では、米10年債利回りが上昇したことも加わり、ドル/円は一時110.75まで上昇した。ただ、その後は市場参加者も少なく、ドル円・クロス円は終盤まで小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、アジア市場の一部や欧州、南北米市場がGood Fridayのため休場となり、市場参加者が少ないことから、ドル円・クロス円は小動きの展開となった。日経平均株価が序盤から底固い動きが見られたものの、上値は限定的だった。
(2)午後に入り、日経平均株が小幅ながら上げ幅を拡大し、終盤に一時前日比480円高まで上昇したものの、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。その後、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことから、対円でも110.38まで下落した。
(3)米国市場では、Good Friday(グッドフライデー・聖金曜日)の祝日のため、米国の大半の主要市場が休場となる中、3月の米雇用統計が発表され、景気動向を敏感に映す非農業部門雇用者数が市場予想を大きく上回る結果となったことや、失業率が予想通り改善したことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、短縮取引で開いている米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りが1.661%から1.727%まで上昇したことも加わり、ドル/円は一時110.75まで上昇した。
(4)上昇一服後は市場参加者も少なく、ドル円・クロス円は終盤まで小動きの展開が続いた。
本日のトピックス
本日は、豪州、ニュージーランド、英国、ドイツ市場などがイースターマンデーのため休場となっており、中国、香港市場は清明節、南アフリカはFamily Dayのため休場となっている。そのため、先週末の海外市場終盤の動きを引き継ぎ、限定的な動きが予想されている。
米国市場では、3月の米ISM非製造業景況指数の発表が予定されており、米雇用統計を見る上で注目度の高い経済指標だが、今回は日程的に米雇用統計より後の発表となることから、良好な結果だとしても反応は限定的と予想される。一方、休場明けの株式市場や、高値圏が続く米長期金利の動きに注目が集まるだろう。
4/5の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
3月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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58.5 | 55.3 |
前回は市場予想を下回り、昨年5月以来の低水準となり、寒波などの悪天候が影響した。新規受注、雇用が低下したことが影響した。今回は、前月から改善が予想されており、ワクチン接種が進んだことにより、営業などの規制が緩和されたことが影響している可能性も考えられる。ただ、雇用統計の発表後であることから、反応は限定的か。 |