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マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT!』 > 日経平均株価がNYダウに見劣りするのは妥当なのか?

日経平均株価がNYダウに見劣りするのは妥当なのか?

2020/4/28

投資情報部 鈴木英之

株式市場は一時期に比べると落ち着きを取り戻しています。米国において、新型コロナウイルスの新規感染者数や日次の死亡者数がピークアウトする兆しをみせる中、同国政府が経済活動を再開させる方針に転じてきたことで、経済回復への期待が高まりつつあるためです。ただ、WTI原油先物市場でマイナス価格が成立するという衝撃的な出来事が起こったことに加え、北朝鮮の金正恩委員長の健康を不安視する報道が影響し、株価の頭が抑えられています。

こうした中、安値からの反発力でみると、日経平均株価よりNYダウの方が大きくなっています。日本政府の対策が米国など諸外国に比較して不十分、かつ遅れている上、今後の見通しが悲観的なものに感じられるためと考える人も多いようです。しかしながら、その考え方は本当に妥当なのでしょうか。

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1株価は世界的に落ち着きつつある

世界的に、株式市場が落ち着きを取り戻してます。NYダウは4月第2週[4/6〜4/9(4/10は休日)]に12.7%、第3週(4/13〜4/17)に2.2%の上昇となりました。米国において、新型コロナウイルスの新規感染者数や日次の死亡者数がピークアウトする兆しをみせる中、同国政府が経済活動を再開させる方針に転じてきたことで、経済回復への期待が高まりました。ただ、第4週(4/20〜4/24)に入ると、利益確定売りに押される場面が増えました。WTI原油先物市場でマイナス価格が成立するという衝撃的な出来事が起こったことに加え、北朝鮮の金正恩委員長の健康を不安視する報道が影響しました。

こうした米国市場の動向を受け、4月第2週(4/6〜4/10)末の日経平均株価は前週末比1,678円31銭(9.4%)の上昇、第3週末は398円76銭(2.0%)の上昇となりました。我が国では、米国のように経済活動再開を模索する動きは出てきていませんが、日次の新規感染者数は今のところ、4/12(日)がピークで、その後は徐々に減少傾向をたどっています。新型コロナウイルスに対する市場の不安は後退しつつあります。米国同様4月第4週(4/20〜4/24)は反落し、前週末比635円26銭(3.2%)の下落となりました。

4月第5週のスタートとなる4/27(月)の日経平均株価は大幅反発となり、終値は4/17(金)の小天井以来の高値水準を回復しました。原油続伸を背景とした米国株高(4/24)、ファナックやアドテストなど、決算発表(4/24)銘柄が総じて高かったこと、日銀金融政策決定会合(4/27)で金融緩和策が強化されたこと等が追い風になりました。4/26(日)に東京都の新型コロナウイルス新規感染者数が4/13(月)以来の100人割れまで減少したことも追い風になりました。ただ、4/28(火)は利益確定売りが先行する展開になっています。

表1 日経平均株価の値動きとその背景(2020/4/20〜2020/4/27)

  日経平均株価 日米株式市場等の動き
終値 前日比
4/20(月) 19,669.12 -228.14 先週末に大幅高した反動。米株先物が下落。
4/21(火) 19,280.78 -388.34 WTI原油先物市場で「マイナス」の取引が成立。北朝鮮金委員長が重病との報道も。
4/22(水) 19,137.95 -142.83 原油先物価格およびNYダウ下落(4/21に631ドル安)を嫌気。エネルギー等が安い。
4/23(木) 19,429.44 +291.49 WTI原油先物価格が反発。米テキサス等での経済活動再開プランも好感。
4/24(金) 19,262.00 -167.44 5/6(水)を期限とする外出等自粛が延期となる可能性
4/27(月) 19,783.22 +521.22 WTI原油先物価格続伸や日銀の金融緩和強化を好感。決算発表終了で上がる株も。
4/28(火) 19,771.19 -12.03 4/17(金)の小天井に接近し、利益確定売りが増えやすくなりました。
  • ※日経平均株価データ、各種資料をもとにSBI証券が作成。

図1 日経平均株価(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2020/4/28取引時間中。

図2 NYダウ(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2020/4/27現在。

図3 ドル・円相場(日足)と主要移動平均線・おもな出来事

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2020/4/27現在。

2

表2 当面の重要スケジュール

月日(曜日) 国・地域 予定内容 ポイント
4/28(火) 日本 3月失業率・有効求人倍率(発表済み) 有効求人倍率は前月比0.06ポイント低下の1.39倍。
  日本 ★決算発表〜信越化、NEC、富士通、JR東、ヤマトHD、NTTドコモ 半導体、5Gの先行きは?
  米国 ☆決算発表〜キャタピラー、フォード、スターバックス
4/29(水) 日本 ◎東京市場は休場(昭和の日)  
  米国 1〜3月期GDP(速報) 市場コンセンサスは−8%前後か?
  米国 ☆決算発表〜GE、マイクロソフト、クアルコム
  米国 FOMC結果発表(日本時間30日未明)  
4/30(木) 日本 3月鉱工業生産
  日本 ★決算発表〜日電産、デンソー、村田製、東エレク
  中国 4月製造業PMI
  欧州 ECB理事会 3/12(木)の会合では、国債等の買い入れ枠を1,200ユーロ追加。
  米国 ☆決算発表〜アップル、マクドナルド  
5/1(金) 中国 ◎労働節で休暇 世界の多くの市場も休場
  米国 4月ISM製造業景況指数  
5/2(土) 日本 連休(〜5/6)  
5/5(火) 米国 ISM非製造業景況指数 雇用など個別指標にも注目
  米国 ☆決算発表〜ディズニー、EA
5/6(水) 日本 新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言の期限  
  米国 4月ADP雇用統計  
5/7(木) 日本 日銀金融政策決定会合(3/16)議事要旨
  日本 4月東京都心オフィス空室率
  日本 ★決算発表〜任天堂、丸紅
  中国 4月貿易収支
5/8(金) 日本 3月毎月勤労統計および家計調査  
  日本 ★決算発表〜日本製鉄、三菱商、住友商事、大和、野村
  米国 4月雇用統計 市場コンセンサスは非農業部門雇用者数で1,000万人減少か

表3 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2020年
日銀金融政策決定会合 6/16(火)、7/22(水)、9/17(木)、10/29(木)、12/18(金)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 4/29(水)、6/10(水)、7/29(水)、9/16(水)、11/5(木)、12/16(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 4/30(木)、6/4(木)、7/16(木)、9/10(木)、10/29(木)、12/10(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合があります。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表3の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

2【ココがPOINT!】日経平均株価の出遅れは妥当なのか?

ネットや雑誌・新聞・テレビなど、各種メディアをみて感じる印象としては、日本において、新型コロナウイルスの感染が拡大し続けており、日本政府の対策は諸外国に比較して不十分かつ遅れているため、今後の見通しは悲観的なものに思われます。それに対し、米国などでは一部の州で経済活動再開が模索されるなど、見通しは楽観的なものに変わりつつあるように思われます。スウェーデンなどは、厳しい都市封鎖等の対策を取らなかったにもかかわらず、集団免疫(人口の一定比率がウイルスに感染することで、それ以上感染が進みにくくなるとの考え方)の獲得に近づいているとされ、それはそれで、羨ましく感じてしまうという人も多いのではないでしょうか。

日経平均株価は4/27(月)現在、3月に付けた安値から21%反発した水準にありますが、NYダウは安値から32%も上昇しています。このパフォーマンスの差は、こうした見通しの明暗の差によるものとの見方もあります。一方中国については、すでに、新型コロナウイルスの感染拡大が一巡したと伝えられています。やはり、世界経済および株式市場は米国と中国という2大経済大国により、けん引され、我が国は両大国の間に埋没してしまうのでしょうか。

そうとは限らないと考えられます。少なくとも、我が国は新型コロナウイルスの世界的感染の中で、随分と健闘しているという考え方も可能です。

確かに、4月に関していえば、図5にもあるように、日本の新型コロナウイルスの感染者の伸び率は世界の中でも、高い方でした。これをみる限りでは、日本政府の対策が諸外国に比較して遅れている上、不十分であると非難されても、反論はしにくいように思われます。しかし、図6をみてもおわかりいただける通り、我が国の新型コロナウイルス感染者数および、死亡者数は、人口補正して他の国と比べると相当の低水準にとどまっていることがご理解頂けると思います。欧米の多くの国で、新規感染者数が3月に大きく伸び、その分4月の増加率が落ち着き、それと比較して日本の伸びが大きくみえたという側面もありそうです。

我が国の新規感染者数の数字については、「PCR検査数を絞っているため少なく見えるに過ぎず、実数はさらに多いはずだ」と批判されることも多いようです。しかし、「どこの国の数字がもっとも正しい」という意見もほとんど聞いたことがありません。新規感染者数の数字はPCR検査等、その国の諸制度によって異なり、どこの国も問題を含んでおり、「数字は参考程度」と考えた方が良いかもしれません。今後、抗体検査等の増加により、国と国のより正確な比較もできるようになるかもしれません。

一方、死亡者数の方は誤差が相対的に少ないようです。「肺炎で亡くなっている人の中に、新型コロナウイルスに感染した人も多いのではないか」とする疑問を投げかける人も少なくないようですが、遺体の搬送作業や火葬作業を担当する人達に感染するリスクがあるため、感染の疑いがあるか否かをはっきりさせことが医療従事者に要請されています(厚生労働省)。すなわち、我が国の新型コロナウイルスを原因とする死亡者数は、あまり実態と乖離していないとみられ、人口補正した場合、実際に世界的に相当低水準とみてよさそうです。

我が国において、新型コロナウイルスで死亡する人が少ないのは、(1)マスク装着の普及、(2)手洗い・うがい等の習慣の浸透、(3)BCG接種による免疫の確保(ひとつの見方)、(4)靴を脱いで家に入る習慣、(5)外出自粛を求める国の政策の効果、他多くの要因が大なり小なり影響しているとみられます。これらを総合し、海外の投資家が日本に対して高い評価を与える可能性は十分あるのではないでしょうか。日経平均株価がNYダウのパフォーマンスを後追いする可能性も十分ありそうです。

無論、3月下旬に外出自粛に緩みが生じたことで、4月に新型コロナウイルスの感染が拡大した可能性が十分あるため、今後は油断してよいということにはならないでしょう。

残念ながら、新型コロナウイルスの感染が深刻化している方が、記事を読む人が増えるという側面があることは否めません。このため、メディアから、我が国の新型コロナウイルス感染一巡を指摘する報道が出てくることは当面、少ないかもしれません。しかし、図4をみても明らかなとおり、我が国においても新型コロナウイルスの感染は一巡しつつあるようです。あまり、悲壮感に流されると、投資チャンスを失う可能性もありそうです。

図4 我が国の新型コロナウイルスの新規感染者数および日次死亡者数の推移(日次・世界)

  • ※厚生労働省データ、報道等をもとにSBI証券が作成。数字はしばしば過去にさかのぼって変更されることがあります。

図5 4月の新型コロナウイルス感染者国別増加率
 (3月末〜4/27)

図6 新型コロナウイルス累計感染者数・死亡者数
 (人口100万人当たり)

  • ※厚生労働省データ、報道等をもとにSBI証券が作成。数字はしばしば過去にさかのぼって変更されることがあります。図6は各国の累計感染者数・死亡者数(4/27現在・人口100万人当たり)で、数字は死亡者数の方です。
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