直近10年間は、『掉尾の一振』の確率が7割、さて今年は?強力な援軍とは・・・
日経平均概観
図表1:先週、今週月曜の日経平均株価の動向
12/6に発表された米雇用統計のポジティブサプライズで、大きく円安に振れたことから、先週月曜日の日経平均株価は大幅続伸で高値引けとなりましたが、勢いが続かず、週半ばは軟調な動きとなりました。 メジャーSQであった金曜日には、前日の円安進行、シカゴ日経平均先物高にも関わらず、SQに絡む売買は売り超となり、SQ値は15,303円と前日終値より小幅安となりました。その後は、小幅反発して引けました。
今週、月曜日は注目の米FOMCを控えて、終日上値の重い展開となり、大引けに掛けて下げ幅を広げています。
図表2:日経平均株価日足チャート
当社HPより、SBI証券投資調査部が作成。データは2013年12月16日現在。
直近10年間は、『掉尾の一振』の確率が7割、さて今年は?強力な援軍とは・・・
図表3:直近10年間の終値での12月の日経平均高値日付
Bloombergデータより投資調査部作成
年末の大納会に向けて株価が上昇することを『掉尾の一振』(とうび(ちょうび)のいっしん)と言います。
株式市場のアノマリーです。ちなみに、国語辞書によると、掉尾とは「物事が最後になって勢いの盛んになること」、また一振とは「きっぱりととり払うこと」を意味することから、物事の最終局面で勢いを増すといったニュアンスのようです。
年末株高の原因としては
・新年相場への期待感
・年末の節税対策の売り一巡
・期末株価へのお化粧買い(ドレッシング買い)
などが考えられそうです。
直近10年間の12月の日経平均株価の終値ベースでの高値日付と、日経平均終値を調べたのが、表3です。10年間中、最終営業日の高値が5回、最終営業日前営業日が2回、年末高が不発だったのが3回です。年末に向けての株高の『掉尾の一振』の確率は、7割と高い確率となっています。
2013年今年は、現在のところ(12月16日現在)、12月3日の15,750円です。
さて、今年はどうなるでしょうか?
実は、今年は年末株高に向けた強力な援軍があります。
それは、少額投資非課税制度『NISA』です。
『NISA』が始まるのは、来年2014年からですが、実は受渡しベースなので、来年大発会の2014年1月6日に受渡し日となるのは、その3営業日前の約定日である12月26日(木)です。
NISA口座での非課税期間は5年間と決まっていますので、可能な限り非課税期間を長くするには、早めの買いが必要となります。
今年は、『NISA』という強力な援軍を得て、年末株高の『掉尾の一振』となるでしょうか?
今週の注目のイベント
- ・17日(火) 米・FOMC(連邦公開市場委員会)1日目
- ・18日(水) 米・FOMC(連邦公開市場委員会)2日目、バーナンキ議長記者会見
- ・19日(木) 日銀政策決定会合1日目
ロシア・プーチン大統領記者会見 - ・20日(金) 日銀政策決定会合2日目、黒田総裁記者会見