SQに絡んで日経平均株価は乱高下!? 利食い・損切りポイントはココ!
日経平均概観
図表1:先週の日経平均株価の動向
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
前日比 |
出来高(株) |
---|---|---|---|---|---|---|
5月26日(月) |
14,778 |
14,964 |
14,778 |
14,936 |
304 |
2,037,510,000 |
5月27日(火) |
15,089 |
15,091 |
15,026 |
15,034 |
98 |
2,226,570,000 |
5月28日(水) |
15,067 |
15,072 |
14,985 |
15,068 |
34 |
2,098,600,000 |
5月29日(木) |
15,113 |
15,141 |
15,017 |
15,079 |
11 |
2,023,310,000 |
5月30日(金) |
15,139 |
15,144 |
15,043 |
15,077 |
-2 |
2,104,090,000 |
6月2日(月) |
15,204 |
15,207 |
15,116 |
15,124 |
47 |
1,727,380,000 |
先週の日経平均株価は、先々週からの地合い好転が継続し、週末だけ小幅反落したものの、堅調な1週間でした。
東京証券取引所が先週発表した投資主体者別売買動向では、信託が大きく買い越していました。信託は国や企業の年金の運用フローが多いことから、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオ(運用資産構成)の見直しへの思惑で、年金などの長期資金の先回り買いが多少入った可能性が考えられます。今週末に発表される発表でも、先週同様に信託が買い越しているかに、注目が集まりそうです。
注目だった先週末の米雇用統計は大きな波乱は無く、NYダウ・S&P500種が過去最高値を取る中、日経平均株価も15,200円台と堅調な値動きとなっています。
今週のココがPOINT!
図表2:日経平均日足チャート(価格帯別出来高)
今週は、6月限月のSQ(特別清算指数)算出日があります。
先物とオプションのSQが重なるいわゆるメジャーSQとなりますので、SQに絡む思惑によって、株価が大きく動く可能性があります。特にSQ算出日の前々日11日(水)と最終売買日の12日(木)は、SQ値への思惑によって変動が大きくなる傾向にあります。
上方向に振れた場合、目先の上値目標は、3月17日高値の15,312円60銭になります。図表2の価格帯別出来高では、15,250円〜15,750円の500円幅の6ヶ月間の累計出来高は、その他の価格帯に比べて少なく、戻り待ちが少ないため、上値が軽いことになります。
3月17日高値の15,312円60銭を上抜けた場合、一気に15,800円付近まで上昇することも想定しておいた方がよいでしょう。
図表3:日経平均日足チャート(一目均衡表)
逆に下振れした場合は、目先の下値目処は、図表3の一目均衡表の雲の水準である14,600円台近辺が考えられます。この間は、大台である15,000円しか下値支持ラインがないので、15,000円を下抜ければ、今まで上昇ピッチが早かったことから一気に利食い売りがかさみ、急落する可能性がありそうです。
図表4:今週の注目材料
日付 |
時間(日本時間) |
国 |
内容 |
---|---|---|---|
6月11日(水) |
8:50 |
日本 |
企業物価指数(5月) |
8:50 |
日本 |
法人企業景気予測調査(5月) |
|
6月12日(木) |
8:50 |
日本 |
機械受注(4月) |
21:30 |
米国 |
小売売上高(5月) |
|
21:30 |
米国 |
新規失業保険申請件数 |
|
- |
ブラジル |
サッカーW杯ブラジル大会開幕 |
|
- |
日本 |
6月限月先物・OP最終売買日 |
|
6月13日(金) |
- |
日本 |
SQ(特別清算指数)算出日 |
- |
日本 |
金融政策決定会合(12〜13日) |
|
15:30 |
日本 |
黒田日銀総裁定例会見 |
日経225先物取引を活用した投資戦略
では、このような状況下で、どのような戦略が考えられるのでしょうか?
まずは、5月21日安値13,964.43から、6月9日高値15,206.57まで、1,242.14円(8.9%)も大きく上げており、オシレーター系の指標などで短期的な過熱感があることから、先物売りのポジションを構築する戦略が考えられます。
利食いのポイントは、大台である15,000円より少し上に置き、更に15,000円台を割り込むようなら、追撃で新規売りのポジションが面白そうです。その場合の利食いポイントは、一目均衡表の雲の上限である14,600円近辺になります。
上昇した場合は、3月17日高値の15,312円60銭近辺を損切りポイントまたは、ドテン買いのポイントに置くのが良いでしょう。
ポジションを建ててしまってから、行き当たりばったりで損切り・利食いポイントを決めるのではなく、事前に損切り・利食いポイントを決めてから、ポジションを構築することをオススメします。