日経平均はECB理事会後のトレンドに順張りで乗るのが良さそう?
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先週もボラティリティの高い相場が継続
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先週は夜間の海外株式市場・為替市場の動きを受けて、朝方から株式市場が大きく動き、日中も変動率の高い相場が続いていました。16日(金)には前日にスイス国立銀行が1ユーロ=1.20スイスフランの上限を撤廃したことから、為替市場は大きく動き、リスクオフとなったことで一時、日経平均株価は500円超の大幅下落となり年初来安値を更新しました。一瞬底割れを思わせる展開となりましたが、引けにかけては急反発。下げ幅を大きく縮め、始値を上回り陽線で引けています。下値では日銀によるETF購入も観測され、株式市場の底堅さを印象付ける1週間となりました。
19日(月)は、22日にECB理事会を控えていることから17,000円を挟んでの小動きとなっています。
表1:日経平均株価 4本値
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
前日比 |
出来高(株) |
1月13日(火) |
16,971 |
17,088 |
16,828 |
17,088 |
-110 |
2,204,770,000 |
1月14日(水) |
16,962 |
17,037 |
16,771 |
16,796 |
-292 |
2,260,190,000 |
1月15日(木) |
16,873 |
17,142 |
16,856 |
17,109 |
313 |
2,506,050,000 |
1月16日(金) |
16,813 |
16,864 |
16,593 |
16,864 |
-245 |
2,712,280,000 |
1月19日(月) |
17,001 |
17,040 |
16,912 |
17,014 |
150 |
2,039,510,000 |
- ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。
図1:日経平均株価(日足 3ヶ月間)
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今後の注目ポイントは、22日(木)21:45からのECB理事会
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先週の注目ポイントは25日(日)のギリシャ総選挙でしたが、スイス国立銀行がスイスフランの対ユーロでの上昇を抑えるために導入していた外国為替市場での「無制限介入」を終了すること等を発表した「スイスショック」があったことで、注目ポイントは22日(木)21:45からのECB理事会に前倒しされたようです。
今回のスイス国立銀行の判断は、ECB理事会での量的緩和(QE)の可能性が高まったことから、その前に「無制限介入」を終了した、との説があるからです。また、今週のECB理事会の焦点は、ECBが国債を買い入れるかどうかではなく、買い入れプログラムの具体的な内容に移っているとの報道もあるほどです。
ギリシャ総選挙前に世界経済の足を引っ張っている欧州で、マーケットが期待するほどの量的緩和(QE)が行われれば、一挙にリスクオンとなり、22日(木)21:45から日経平均先物が急上昇する可能性があります。逆に、期待が高いだけに量的緩和がなく、25日のギリシャ総選挙でも、急進左派が過半数を取る事態になれば、マーケットは大荒れになることが予想されます。その場合、28日(火)からのFOMCで何らかのセーフティーネットにより、下げ止まるのではないかと考えております。
表2:今後の主なスケジュール
日付 |
国 |
内容 |
1月20日(火) |
日本 |
日銀金融政策決定会合(〜21日) |
中国 |
実質GDP(10〜12月期) |
1月21日(水) |
日本 |
黒田日銀総裁会見 |
ダボス |
世界経済フォーラム年次総会(〜24日) |
米国 |
住宅着工件数(12月) |
1月22日(木) |
欧州 |
ECB理事会 |
1月23日(金) |
米国 |
中古住宅販売件数(12月) |
中国 |
HSBC製造業PMI(12月) |
1月25日(日) |
ギリシャ |
ギリシャ総選挙 |
1月26日(月) |
日本 |
通常国会召集予定 |
1月28日(火) |
米国 |
FOMC(〜29日) |
1月30日(金) |
日本 |
失業率・有効求人倍率・消費者物価指数・鉱工業生産(12月) |
米国 |
GDP速報値(10〜12月期) |
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ECB理事会後のトレンドに順張りで乗るのが良さそう?
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今年に入って、日経平均株価は11営業日中5営業日も終値が前営業日終値より1%以上動く、非常に変動率の高い相場が続いています。ザラ場では16日(金)に12月17日の直近安値16,672円を割り込み、底割れの可能性がありましたが、引けにかけての急反発で終値ベースでは12月16日安値16,755円を割り込んでいません。
終値ベースで考えると、図2で示したように、年初から12月16日終値16,755円と1月5日終値17,408円のレンジ内での動きとなっています。
今後のスケジュールは22日(木)21:45からECB理事会や25日(日)にギリシャ選挙などがあるため、22日(木)夜間、または来週月曜朝以降に相場が大きく上下にトレンドが出る可能性があります。16日(金)のザラ場での急落が一旦は「騙し」であったように終値ベースで明確に図2の上値抵抗線、下値支持線を明確に越えてから、順張りでトレンドに乗っても良さそうです。
逆に、22日(木)まではこのレンジ内の相場と割り切っての逆張り戦略で良いでしょう。
図2:日経平均株価(日足 3ヶ月間)
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