日経平均株価、強気転換、2月6日米雇用統計までに高値更新も・・・
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欧州も量的金融緩和実施 日銀・ECBのダブルエンジン!!
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先週の最大の注目ポイントは、22日のECB理事会で、国債を含めて毎月600億ユーロの資産を買い入れ、それを2016年の9月まで続け、買い入れ総額は1兆ユーロを超す量的金融緩和の実施を発表したことです。事前の報道で、量的緩和の実施は織り込まれていたものの、事前報道では月額500億ユーロであったものが、月額600億ユーロと、市場の期待を裏切らなかったことから、世界的にリスクオンの流れになりました。特に図2にあるように、元々に国債利回りが低いドイツが更に金利が低下し、図2のドイツDAX指数は史上最高値圏で高値追いとなっています。米国のQE3が昨年10月に終了し、先進諸国では日本銀行だけの量的金融緩和だったところに、ECBが加わり、ダブルエンジンとなったのです。
先週のサキモノの『ココがPOINT!』の「日経平均はECB理事会後のトレンドに順張りで乗るのが良さそう?」でご紹介した、日経平均株価の上値抵抗線1月5日終値17,408円を23日(金)に終値ベースで上抜けました。25日(日)のギリシャ総選挙で与党が大敗、急進左派の野党が勝ったことで、26日(月)は大幅安で寄り付いたものの、始値が安値となり、下げ幅をじりじり縮める展開となり、小幅安で終わっています。
26日終値17,469円は、25日・50日の移動平均や、一目均衡表の雲の上限17,453円を上回って引けています。
表1:日経平均株価 4本値
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
前日比 |
出来高(株) |
1月19日(月) |
17,001 |
17,040 |
16,912 |
17,014 |
150 |
2,039,510,000 |
1月20日(火) |
17,072 |
17,366 |
17,067 |
17,366 |
352 |
2,134,830,000 |
1月21日(水) |
17,309 |
17,329 |
17,182 |
17,280 |
-86 |
2,187,300,000 |
1月22日(木) |
17,307 |
17,356 |
17,229 |
17,329 |
49 |
1,971,228,700 |
1月23日(金) |
17,521 |
17,532 |
17,461 |
17,512 |
183 |
2,084,340,000 |
1月26日(月) |
17,286 |
17,472 |
17,286 |
17,469 |
-43 |
1,840,600,000 |
- ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。
図1:日経平均株価(日足 3ヶ月間)
図2:ドイツDAX指数(日足 3ヶ月間)
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今週の注目ポイントは、決算発表
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今週は、日米で10〜12月期の決算発表が相次ぎます。日本では、社数では1月30日が500社を超えピークとなっています。米FOMCはありますが、ギリシャ総選挙の結果を受けても世界的に極端にリスクオフの動きとなっていないので、今回は無風となりそうです。
決算発表自体は、個別銘柄の株価への影響が大きいのですが、個別銘柄の動きを通じて株価指数にも大きな影響を与えることになります。
昨年10〜12月期は、円安・原油安が一気に進んだ局面なので、基本的には輸出関連銘柄の業績は好調だと思われます。26日(月)の12月の貿易収支の速報でも、10月・11月に引き続き3ヶ月連続で、輸出が伸び、赤字幅が減少しています。
日経平均株価への寄与度で考えると、比較的低位株が多い内需株が買われるより、値嵩(ねがさ)銘柄が多い輸出関連が買われたほうが、日経平均株価は上昇しやすくなります。
表2:今週の主なスケジュール
日付 |
国 |
内容 |
1月27日(火) |
米国 |
S&Pケース・シラー住宅価格指数 |
米国 |
決算発表(キャタピラー、アップル、ヤフー) |
米国 |
FOMC(〜28日) |
1月28日(水) |
日本 |
決算発表(富士フィルム、コマツ、任天堂) |
日本 |
権利付き最終日 |
米国 |
決算発表(ボーイング、フェイスブック) |
米国 |
FOMC後のイエレンFRB議長の記者会見 |
1月29日(木) |
日本 |
決算発表(信越化学、NEC、NTTドコモ) |
米国 |
新規失業保険申請件数 |
米国 |
決算発表(グーグル、アマゾン) |
1月30日(金) |
日本 |
失業率・有効求人倍率・消費者物価指数・鉱工業生産(12月) |
日本 |
決算発表(富士通、本田、KDDI) |
米国 |
GDP速報値(10〜12月期) |
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日経平均株価の上値メドを考える
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先週末23日に年初からのレンジ相場を上抜けた日経平均株価は、25日(日)のギリシャ総選挙で野党の急進左派が勝利したことから寄りから売られ、図3のように一目均衡表の雲の中に入りましたが、下げ幅を縮め、終値ベースでは雲の上に出ています。雲の上限の今後の推移は、2月5日17,267円まで下落傾向にあるので、大きな下落さえなければ、多少保ち合いになったとしても、雲に再突入することはないはずです。
また、図4の価格帯別出来高のチャートを見てもわかるように、17,250〜17,500円のレンジは出来高が多かったのですが、17,500円以上では三分の一以下の累積出来高で、上値での戻り待ちの売りも少なくなってきそうです。
本格化する決算発表でも、原油安・円安の追い風で、輸出関連株中心に好決算の発表も期待され、来週の2月6日(金)の米雇用統計あたりまでは、堅調相場が期待出来そうです。
日経平均株価の上値メドを考えると、2014年12月29日高値17,914円、12月8日高値18,030円が考えられます。また、図5のボリンジャーバンドでは+1σ17,627円、+2σ17,953円、+3σ18,279円となっています。まずは日経平均株価は2σ近辺の18,000円を目指す展開が考えられそうです。その後は、上値が軽くなるので、3σ近辺の18,300円までの意外な高値があるかもしれません。
図3:日経平均株価(日足 3ヶ月間 一目均衡表)
図4:日経平均株価(日足 3ヶ月間 価格帯別出来高)
図5:日経平均株価(日足 3ヶ月間 ボリンジャーバンド)
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