日経平均上昇相場で、短期的な売りポイントはココ!?
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15年ぶりに、一時日経平均2万円回復
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先週の東京株式市場の動向は、6日(月)は先々週末に2日で日経平均が約400円急伸した反動で、薄商いで小反落となりました。翌日から、中国株式市場、NY株式市場の堅調などの外部環境が良かったこと、新年度入りして、国内機関投資家が買いやすくなったことなどから、7日、8日、9日と3連騰して、日経平均株価2万円にあとわずかまで上昇しました。10日(金)は、日経平均オプション4月限月の特別清算指数(SQ)算出日であり、NY市場が堅調だったことから、寄り付きから2万円突破が期待されましたが、寄り付きでは届かず9時7分ごろに2万円を突破しました。2万円を維持できたのは3分間くらいで、その後は2万円を割り込み小幅安での引けとなっています。10日の高値は、20,006.00円、SQ値は20,008.07円となっており、当日の値幅にない、いわゆる幻のSQ値となっています。
13日(月)には、NYダウが節目の18,000ドル台回復となりましたが、日経平均は10日終値近辺での小幅の値動きに終始し、小幅安での引けとなっています。
10日に日経平均が2万円をつけたものの、上げが加速することもなく、高値圏での保ち合いが続いています。
表1:日経平均株価 4本値
日付 |
始値 |
高値 |
安値 |
終値 |
前日比 |
出来高(株) |
4月6日(月) |
19,295 |
19,424 |
19,241 |
19,398 |
-37 |
1,592,400,000 |
4月7日(火) |
19,539 |
19,667 |
19,501 |
19,641 |
243 |
2,095,450,000 |
4月8日(水) |
19,730 |
19,846 |
19,694 |
19,790 |
149 |
2,291,080,000 |
4月9日(木) |
19,851 |
19,957 |
19,822 |
19,938 |
148 |
1,987,840,000 |
4月10日(金) |
19,990 |
20,006 |
19,845 |
19,908 |
-30 |
2,045,790,000 |
4月11日(月) |
19,967 |
19,976 |
19,826 |
19,905 |
-2 |
1,702,470,000 |
- ※Bloombergデータを用いてSBI証券が作成。
図1:日経平均株価(日足 3ヶ月間)
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今週の注目ポイントは、米国小売売上高と中国の国内総生産
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今週のスケジュールの最大の注目ポイントは、14日(火)の米国小売売上高(3月)です。前回の3月の米雇用統計のネガティブサプライズだったことに、引き続き小売売上高が想定外に悪かった場合、米利上げ時期の後ろ倒し観測が一段と広がる可能性があります。本格化する米主要企業の決算発表もNY株式市場に大きな影響を与えます。
また、図2が上海株価指数の日足チャートですが、3月の中旬から「押し目待ちに押し目なし」の右肩上がりの堅調相場が続いています。15日(水)に、中国の1〜3月の国内総生産(GDP)発表があります。前年同期比7.0%と、前四半期の7.3%から減速すると見込まれています。中国政府が掲げた15年度の成長目標率と同水準ですが、この7%を大きく割り込むような数字が出た場合、短期的な波乱の原因になる可能性があります。
表2:今週の主なスケジュール
日付 |
国 |
内容 |
4月14日(火) |
米国 |
小売売上高(3月) |
米国 |
生産者物価指数(PPI、3月) |
4月15日(水) |
中国 |
国内総生産(GDP、3月) |
日本 |
黒田日銀総裁講演 |
欧州 |
ユーロ圏金融政策決定 |
米国 |
鉱工業生産指数(3月) |
4月16日(木) |
米国 |
地区連銀経済報告(ベージュブック) |
米国 |
住宅着工件数(3月) |
米国 |
新規失業保険申請件数 |
4月17日(金) |
日本 |
消費者動向調査(3月) |
米国 |
米景気先行指数(3月) |
図2:上海総合指数(日足 3ヶ月間)
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【先物のココがポイント!】日経平均上昇相場で、短期的な売りポイントはココ!?
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今回は、日経平均株価をボリンジャーバンドでテクニカル分析してみましょう。
ボリンジャーバンドとは
移動平均線とその標準偏差からトレンドの転換点を読む指標として使われます。ボリンジャーバンドの±1σ(シグマ)の範囲内に収まる確率は約68%、ボリンジャーバンドの±2σ(シグマ)の範囲内に収まる確率は約95%となっており、このラインを超える動きは売られすぎ、買われすぎとなります。マーケットの概観をつかむのに有効な指標です。
図3は日経平均株価日足チャートのボリンジャーバンドです。
今回の上昇局面においては、日経平均株価が一時19,000円割れした4月1日を除いては、20日単純移動平均線(紫線)と、+2σ(シグマ、赤線)との間で、動いています。基本的には、+1σを超えた買われすぎの状態が続いているのですが、単純に売りとすることは出来ません。大きな上昇相場の場合、ボリンジャーでは+1σを超えた買われすぎの状態は続く傾向にあります。
しかし、今回の上昇局面においては、+2σ(赤線)を大きく超えていくことは、ないようです。
今回の上昇相場の過去の値動きから、日経平均先物の短期的な投資戦略を考えてみました。
日経平均先物の短期的な売りポイントとして、日経平均株価がボリンジャーバンドの+2σを超えて急伸した後に、反落して再度、2σを割り込んだタイミングを、日経平均先物の新規売りを仕掛けるタイミングとして考えるのも、面白そうな投資戦略でしょう。
その場合の損切りポイントは、再度+2σを超えてきた水準になります。
図3:日経平均株価 ボリンジャーバンド(3ヶ月)
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