週末メジャーSQで“波乱”はあるか?
ECBに対する失望で週末に大幅な下落 |
前週の225先物は週間ベースで400円の下落となった。7-9月期の法人企業統計で国内設備投資の改善が確認できたことやドル高などを背景に20,040円まで上昇。ただ、欧州中央銀行(ECB)理事会で決定した追加の金融緩和策に対する失望やドル安がネガティブ視されて、週末は480円の大幅下落となった。
なお、11月27日時点の裁定残高はネットベースで3兆2,724.33億円(前週は3兆2,962.46億円)の買い越しと11月20日時点との比較では減少。一方、株数ベースでも21.0億株の買い越しと前週比では0.1億株減少している。ただ、9週連続で買い残は増加しており、先週末のような裁定解消の動きが入るかが注目となろう。ロールオーバーのピークはTOPIX先物は火曜日、225先物は水曜日との観測。
225先物、TOPIX先物の手口では、今週末のメジャーSQが意識されて、期近と期先のロールオーバーの商いが増加した。そのようななか、週末の急落時点ではBNPパリバがTOPIX先物を7705枚買い越し。足元積み上がっていた裁定買い残を一部解消(現物売り、先物買い)したとの観測。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
ボラティリティ上昇も一時的か |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は22.00p。225先物の大幅安を受けて上昇したが、上昇率は前日比9%程度に留まった。オプション市場では、コール9万8,519枚、プットが11万5,476枚と商いは増加したが、ポジションを解消する動きが強まり新規のポジション構築は手控えられたもよう。メジャーSQを前に積極的な売買は見送られたとの観測。裁定解消の売りは波乱要素となるが、落ち着いたボラティリティは安心材料となろう。
NT倍率(先物)は、11月30日に12.51倍まで拡大したが、週末にかけてTOPIX先物優勢の地合いとなり12.37倍まで縮小した。現物市場では、ファーストリテイリングがさえない月次発表も加わり225先物を押し下げる格好に。海外勢による買いも一服していることで、足元のNT倍率(先物)拡大傾向は一巡したと見られる。
週末のメジャーSQに向け、日経平均はどうなるか? |
週末にメジャーSQを控えていることから今週はオプション権利行使価格を意識した相場展開となる。コールサイドで建玉が目立つのは、20,000円(2万9,664枚)。一方、プットサイドは19,000円(2万3,003枚)、19,500円(1万6,742枚)となっていることから、今週はこの価格帯が意識されよう。
また、国内の金融緩和期待が足元高まっていないことから、8日の7-9月期GDP改定値(市場予想、前期比年率0.2%増)が従来の数値(同0.8%減)を上回っても、緩和期待後退などはさほど意識されないと予想。むしろ市場は素直に買い材料視する可能性もある。ECBショックによる下げは限定的で今週もしっかりの展開を想定、19,500円から20,000円のレンジを予想する。
経済スケジュール(12月7日〜12月12日)
- 提供:フィスコ社
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