日経平均は日銀の補完措置に戸惑い乱高下
日銀が発表した補完措置で週末乱高下に |
前週の225先物は週間ベースで260円の下落となった。原油価格の下落や米高利回り債(ハイイールド債券)ファンドの償還凍結などで信用不安が高まったことから週初から下落。その後、米国が想定通りの利上げを発表したことで不透明感が払拭されて切り返す展開となった。ただ、週末、日本銀行が金融政策決定会合で現状の金融政策への補完措置を決定。ETFを新たに3,000億円購入と伝わったことから短期筋が買いと判断し急騰する場面が見られたものの、マネーサプライの拡大につながる内容では無かったことで買い一巡後は失速。乱高下の末19,000円割れとなった。
なお、12月11日時点の裁定残高はネットベースで3兆802.11億円(前週は3兆2,427.33億円)の買い越しと12月4日時点との比較では減少。一方、株数ベースでも20.1億株の買い越しと前週比では0.6億株減少した。
225先物の手口では、Nエッジ、ゴールドマン・サックス、ライブスター、モルガンが売り方上位に並んだ一方、JPモルガン、大和、SMBC日興、ドイツ証券が買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、UBS、ゴールドマン・サックス、Nエッジ、バークレイズが売り。一方、メリルリンチ、JPモルガン、ドイツ証券が買いに回った。週末の手口ではAアムロが売り買い3万枚超の大商いとなった。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIも上下に20%振れる展開に |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は23.05p。週末の225先物乱高下の影響でオプション市場は商い急増となり、日経VIも上下に20%振れる展開となった。1月限オプションの建玉で積み上がっている権利行使価格は、コールサイドで20,000円(2万5,099枚)、20,750円(2万5,199枚)、プットサイドは18,000円(1万4,880枚)となっている。レンジはATM(アット・ザ・マネー)19,000円の上下1,000円とかなり広がっている。先行き不透明感が高まりつつあると言えよう。
NT倍率(先物)は12.3倍台前半で推移している。18日は日銀による補完措置発表に対する初動で225先物を中心に買いが入り一時12.49倍まで急拡大したが、瞬間的な動きに留まっている。年末にかけては225型、TOPIX型ともに商いが細る可能性が高いことから、NT倍率(先物)は静かな推移となると想定。
参加者減少で乱高下は沈静化へ |
今週は23日が東京市場は天皇誕生日、25日は欧米がクリスマスで休場となることで市場参加者は減少する見通しだ。このようななか、週末に日銀が発表した補完措置を市場は十分織り込めていないことから、乱高下の余韻は残りそうだ。米FOMC通過で休みモードに入っていた市場参加者が、聞きなれない「補完措置」という言葉に戸惑いシステムが暴走した結果、値動き940円の乱高下となった。参加者が減少することで乱高下は続かないと見るが、ポジション整理の売買なども減ることから上げも限定的となろう。今週は75日移動平均線18,760円を挟んだ推移を想定。上値メドは19,000円、下値メドは18,500円とする。
経済スケジュール(12月21日〜12月25日)
- 提供:フィスコ社
少ない資金で大きな利益を狙いたくありませんか?そんな方はこちらを確認!
先物・オプションの関連コンテンツ
サキモノのココがPOINT!
原油価格次第?日経平均はどこで下げ止まるか?