中国・原油のダブルショックは影響継続か
リスク資産を外す動きが加速 |
前週の225先物は週間ベースで540円の下落となった。NY原油先物が12年ぶりに一時1バレル30ドルを割り込んだほか、上海総合指数が心理的な節目の3,000ポイントを下回ったことなどから世界景気減速懸念が高まり、リスク資産を外す動きが強まった。引続きオイルマネーの逆流観測が指数の上値を抑えボラティリティは上昇。投資家心理の悪化によって商いを伴ったリバウンドが入りにくく、為替市場でも円高進行が加速。14日には昨年9月29日以来となる17,000円を割り込む場面も見られた。
なお、1月8日時点の裁定残高はネットベースで2兆2,247.42億円(前週は2兆9,565.78億円)の買い越しと12月30日時点との比較では大幅に減少。一方、株数ベースでも15.8億株の買い越しと前週比では3.5億株増加した。
225先物の手口では、ドイツ証券が売り筆頭となったが3,649枚の売り越しとさほど大きく傾いていない。一方、買い方筆頭は連日大商いを演じているABNアムロで6,430枚の買い越し。TOPIX先物では、バークレイズが1万枚超の売り越しとなったほか、HSBC、UBSと欧州系が売り方上位に並んでいる。一方、Nエッジ、ゴールドマン・サックス、メリルリンチが買いに回った。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
ボラティリティはまだ上昇余地があるとの見方も |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は33.05pと昨年10月以来の30p台乗せとなっている。先週末の米国VIX指数が一時30台に乗せるなど市場の先行き不透明感は非常に強い。上海総合指数のヒストリカル・ボラティリティも47.30(20日平均)と昨年9月以来の水準まで上昇している。世界的なボラティリティ上昇でリスク回避の動きは強まっているが、各国のボラティリティは昨年発生したチャイナショックの水準(日経VIは47p、米VIXは53、上海株は68.92)に達していない。ボラティリティにまだ上昇余地があると仮定すれば、金融市場はより一層の混乱状態に陥る可能性もある。
NT倍率(先物)は12.2倍台で推移している。225先物、TOPIX先物ともに荒い値動きのなか、TOPIX先物ではバークレイズが1万枚超売り越すなど目立った傾きが見られたものの、225先物ではABNアムロの大商いが商いの中心となった。足元の下げ相場のなか、裁定解消に絡んだ商いが増加したとの観測。
中国・原油のダブルショックは影響継続か 昨年来安値16,540円での攻防に |
先週末の米国株大幅安を受けて週明けの225先物は売り優勢でスタートしているが、寄付き後下げ幅を縮小している。不透明感は完全に払拭されていないものの、下ひげを残すと投資家心理はやや改善に向かおう。16,540円を割り込む展開となれば、昨年来高値20,950円をピークとした調整局面は本格化を迎え1月最終週には16,000円台割れも視野に入る。
まさに中国、原油ショックから立ち直れるかアベノミクス相場の正念場といえる状況だが、政府要人のコメントがほぼ伝わってこないことは気になる。経済優先から改憲へのシフトチェンジが明確となれば、外国人投資家は安心して売りを進める可能性がある。今週もボラタイルな地合いを想定、レンジは16,500円から17,800円とする。
経済スケジュール(1月18日〜1月22日)
- 提供:フィスコ社
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