「円高推移一服を探る相場展開に」
円高推移が嫌気されて売り優勢の地合いに |
前週の225先物は週間ベースで350円の下落となった。為替市場では、政府・日銀が為替介入に対して消極的との見方が強まりドル売り・円買いの売買が増加。ドル・円は7日のNYタイムで107円67銭まで円高が進行したことから、ナイト・セッションでは15,330円まで下落した。ただ、閣議後の会見での麻生財務大臣による円高けん制発言を材料に週末は円高進行が一服。現物市場での年金買い観測なども加わり、一時16,000円台を回復する場面も見られた。
なお、4月1日時点の裁定残高はネットベースで1兆8960.68億円(前週は2兆0818.78億円)の買い越しと3月25日時点との比較では減少。一方、株数ベースでは14.6億株の買い越しと前週比では0.4億株減少した。
225先物の手口では、野村、大和が売り方上位に並んだが大きな傾きとならなかった。一方、SMBC日興、みずほ証券、クレディ・スイスが買い方上位に回った。TOPIX先物は、UBS、みずほ証券、バークレイズ、野村が売り方上位に並んだ一方、メリルリンチ、ドイツ証券、クレディ・スイスが買い越し。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
指数下落もボラティリティの上昇は限定的 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は27.54p。指数が下落トレンド入りしているものの、ボラティリティは2月比ではさほど高まっていない。業績見通し引き下げに伴う想定通りの下落で不透明感はさほど高まっていないといったところか。1、2月のような不意打ちの下げではないことからボラティリティは高まりにくい。一部市場関係者は「業績発表が本格化し16年度の見通しが固まるまでは買えない相場」と指摘している。一方、米VIX指数、欧州VSTOXX指数ともに落ち着いた水準で推移。為替以外の外部環境はさほど悪くないとの見方。なお、4月限オプション清算値は15507.59円で売買代金は770億円ほどに留まった。
NT倍率(先物)は12.30倍と縮小。決算発表が嫌気されてファーストリテイリングが週末にきつい下げとなったことが影響した。また、足元の円高推移を受けて、相対的に食品、医薬品などディフェンシブ銘柄がしっかりとした推移をみせたこともNT縮小の要因に。225先物、TOPIX先物の手口では、NTに絡んだ目立った売買は観測されなかった。
G20会合前後が円高トレンドの転換点か |
為替市場では、ドル・円が107円台に突入しており先週末の麻生財務大臣による円高けん制発言で戻した分は帳消しとなった。20カ国・地域(G20)会合が開催される14日までは、政府・日銀による為替介入への期待感が高まりにくいことから円高ドル安トレンドは続くと見られる。G20会合では「パナマ文書」問題がメインの議題となるが、前回のG20で取り決めた「為替相場への介入を自制」に関する議論も行われる見通し。円高トレンドが転換するのは早くても14日前後と見ておいたほうが良さそうだ。
なお、金融庁が高速取引の実態監視に乗り出すと報じられていることから海外投資家の売買がより減少する可能性はある。商い減少のなか円高推移で指数はじり安か。今週は15,300円から16,000円のレンジを想定する。
経済スケジュール(4月11日〜4月15日)
- 提供:フィスコ社
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