「幻のSQ値」クリアは18日GDP次第
円高一服でショートカバー優勢に |
前週の225先物は260円の上昇となった。麻生財務大臣による円高牽制発言が奏功し円高基調が一服。ドル・円は109円台まで回復した。目立った売買材料は観測されなかったが、短期筋のショートカバーが入り225先物は上昇。ただ、決算発表銘柄への物色が中心となり指数の方向性は乏しく、週末のSQ通過後は上値が重くなり売りに押される格好となった。
なお、5月6日時点の裁定残高はネットベースで1兆6409.60億円(前週は1兆8312.28億円)の買い越しと4月28日時点との比較では減少。一方、株数ベースでは12.6億株の買い越しと前週比では1.0億株減少した。
225先物の手口では、12日に8605枚と大幅な売り越しを実施したメリルリンチが売り筆頭となった一方、ドイツ証券、みずほ証券、野村が買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、クレディ・スイス、モルガンが売りに回った一方、225先物同様、ドイツ証券が買い筆頭となった。なお、5月1日付けでニューエッジ・ジャパンはソシエテ・ジェネラル(ソジェン)と統合している。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
5月SQは「上に残す幻のSQ値」に |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は27.30p。円高進行が一服したことから日経VIも落ち着いた動きとなった。5月限オプションSQ値は16845.67円。日経平均は取引時間中に一度もこの水準に届かなかったことで「上に残す幻のSQ値」となった。SQに絡んだ売買は約1500億円とボリュームは小さかったが、約20万株の買い越しと大きく傾いたことから、想定よりも高い水準でのSQ値が算出された。
NT倍率(先物)は、12.4倍台での静かな推移が続いている。決算発表がピークを迎えたことで、指数よりも個別物色中心の地合いとなった。225先物、TOPIX先物ではNTに絡んだ目立った売買は観測されなかった。
1-3月期GDPが予想を下振れると政策期待高まる |
決算発表がピークを越えたことで、市場の関心は政策に向かおう。週末、消費税引き上げの先送り報道が伝わるなど、メディアなどの発表も活発化しそうだ。注目の18日に発表される1-3月期GDPは年率換算で昨年10-12月期の-1.1%から+0.3%程度に改善することが予想されている。市場予想を大きく下回った場合、株安、円高となりそうだが、政策への期待感などが高まりインパクトは限定的となろう。16,000円割れの警戒感は残っているものの、こうした期待感が下支えとなり底堅い動きを想定する。
むしろ中途半端な数値よりも、市場予想を大幅に下回りマイナスとなったほうが、市場関係者は対応しやすいのかもしれない。たとえ速報値ベースでも2四半期連続マイナスとなれば、リセッション入りを警戒した積極的な景気刺激策が発表される可能性もある。「幻のSQ値」クリアは18日GDP次第と言えよう。今週のレンジは16,200円から17,000円とする。
経済スケジュール(5月16日〜5月21日)
- 提供:フィスコ社
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