ヘリコプター・マネー期待は継続するか?
経済や金融政策への期待感先行で1440円の大幅高 |
前週の225先物は1440円の上昇となった。14年10月末の黒田バズーカ第2弾の時に記録した1160円を上回る上昇幅に。米雇用統計通過後の欧米株上昇のほか、参議院選挙で政権与党が勝利したことから経済政策への期待感が高まり買い優勢でスタートした。マドを伴う上昇後は、バーナンキ前FRB議長が安倍首相と会談すると伝わると、「ヘリコプター・マネー」実施への思惑が円買いポジションの反対売買を誘い円安が加速。週末には決算を発表したファーストリテイリングがストップ高したことも加わり5日続伸となった。
7月8日時点の裁定残高はネットベースで2701.58億円(前週は4041.59億円)の買い越しと1日時点との比較では大幅に減少。一方、株数ベースでは2.0億株の買い越しと1日時点との比較では大幅に減少した。
225先物の手口では、週初に4905枚売り越したAアムロが売り筆頭となった一方、モルガン、ドイツ証券、シティが買い方上位に並んだ。TOPIX先物に関しては、ソジェン、BNPパリバと裁定ブローカーが売り方に回った一方、ゴールドマン・サックス、クレディ・スイスが買い方上位に並んだ。なお、11日にはTOPIX型の買い観測が浮上していたが、売買枚数を見る限り、ゴールドマン・サックスの買いと思われる。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
世界的にボラティリティは低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は28.79p。英政治空白リスクや、米国経済指標で堅調な推移が確認できたことなどから、先行きに対する過度な警戒感が世界的に後退した。為替市場で円高進行が一服していることから、東京市場も落ち着きを取り戻す格好に。オプション市場では、相対的にコールの売買が増加しているが、日経VIの動きは限定的となった。なお、米VIX指数は12.67、欧州VSTOXX指数は20.920とそれぞれ今年の最も低い水準まで低下している。
NT倍率(先物)は12.50倍。週を通して12.5倍を挟んだもみ合いとなった。週初はTOPIX先物を中心に買いが入る場面が観測されたものの、NT倍率(先物)で目立った動きは観測されなかった。19日にマザーズ先物が上場することから、今後、225先物とマザーズ先物の値動きに着目した売買が入る可能性もある。まずはマザーズ先物の流動性を確認したいところ。
ヘリコプター・マネー期待は継続するか? |
先週はヘリコプター・マネー期待等で大幅上昇した日経平均だが、今週も継続的に上昇できるかは不透明。
市場では、トルコ地政学リスクへの懸念はさほど高まっていないが、しばらくはトルコ情勢を見極める必要がある。代表的な親日国であるトルコで事業展開をしている三菱重工など個別銘柄の動向が注目されよう。任天堂を筆頭に足元の日本株が強含んでいたことを考慮すると、今週は利益確定の流れが強まり上値は重くなろう。
今週は、21日にECB理事会の開催が予定されているが、市場コンセンサスは現状維持のため、さほど注目されていない。今週は先週の大幅高とトルコ地政学リスクが意識されて、上値が重くなると想定する。16200円から16900円とする。
なお、19日からマザーズ先物の売買が開始された。寄付きの売買は143枚と静かな立ち上がりとなったが、今後の商い増加に期待したい。
経済スケジュール(7月18日〜7月23日)
- 提供:フィスコ社
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